内容説明
豊饒な言語事実に深く根ざした、イェスペルセンの代表的著作(全三冊完結)。
目次
時間と時制
直接話法と間接話法
発話の分類
叙法
否定
結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ががが
3
下巻は時制、話法、叙法、否定などについて。「高等な文法」の記述を目指して書いたと最終章にあり、各言語の実例を比べるように並べて、そこから一段抽象化した理論を打ち立てている。ゆえに様々な外国語に触れた経験がないと分かりにくい部分もあるのだが、言語間の異なる形式のなかに潜む普遍性を見出す姿勢が一貫しており、鋭い洞察力で言語表現の豊かさを鮮やかに描き切ってる。文法書を読むようなとっつきにくさはどうしてもあるが、むしろ個々の言語の枠を超えた文法のレファレンスブックとしての価値の方が高いのかもしれない。2024/03/21
AR読書記録
1
やっとこさ最後までたどり着いた... お勉強になりました、という感想が書けなくて恥ずかしいが、とりあえずの所感。言葉って人々のあいだでやりとりされるうちに、より細かな、正確な、気持ちにあったニュアンスを求めて変化し続けるものなんだよなぁ。だからこれが永遠の真理、みたいに法則性を固定化したりはできないたろうけど、でもやっぱりところどころで整理する、変化を可視化するみたいなことも大事ですね。言語学にはあんま興味ないなぁと思っていたけれど、日本語についての、こういうのをちょっと読みたくなった。2014/02/18
星規夫
1
文法の仕組みについての面白い考察。あまりにも適当に読み飛ばしてしまったので、今度はしっかり購入してゆっくり読みたい。2012/11/28
susu
0
日本語動詞の動作動詞・変化動詞のようなものが受け身文から分析されている箇所が興味深かったです。一貫して形式と概念を区別しているのがわかりました。90年近く前に書かれた文献ですが、かなり新鮮味がありました。2013/10/29