出版社内容情報
眠れない夜はつらい.しかしいたずらに嘆いていないで,我々はそれを,日頃怠りがちな自己反省のための静かな妨げられない時間として活用しようではないか.ヒルティ(一八九一‐一九〇九)は青年に向かってこう語りかける.スイスの法学者・哲学者であった著者が,聖書の言葉を引きつつ人はいかに生きいかに自分を深めてゆくかを諄々と説く.
内容説明
眠れない夜はつらい。しかしいたずらに嘆いていないで、我々はそれを、日頃怠りがちな自己反省のための、静かな妨げられない時間として活用しようではないか。ヒルティ(1833‐1909)は青年にむかってこう語りかける。スイスの哲学者で、国際法の大家でもあった著者が、聖書の言葉を引きながら、人はいかに生きいかに自分を深めてゆくかを、諄々と説く。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
104
考え込んでしまい余計眠れんくなってしもうたわ!ってこれ、眠れない夜にはこんなこと考えて有効活用しては?と、ちゃんと表紙に書いてありました。本は表から裏まで隅々まで見よう!しかしこの前向き転換は見習いたいと思いました。2021/07/07
絹恵
47
眠れないその時間さえ、人間は思索・考察をするための時間にすることが出来ます。なだれ込むような読書は、ただならない関係に落ちる交際のようだと捉えるのなら、眠れない日々のなかで一日一日少しずつ読み進めて深めるそれこそが沁み入るような良い読書の在り方だと感じました。そう思うことで、眠れない時間は自身だけの大切な時間へと心持ちを変化させていくことが出来るのだと思いました。2015/04/19
かわうそ
43
キリスト教色が強すぎるといわれる本ですが、西洋哲学の本においてキリスト教色が強くない本の方が少ないですし、むしろ、ヒルティは取っ付きやすい部類だと思います。 負の感情というのは良い感情よりも持続しやすいものです。だから負の感情と如何に付き合っていくかが大切になる。そこで、彼はは苦難の時にこそ内的進歩があるということを指摘します。確かに喜びの感情が喚起されて内的進歩が促されるということは少ないですし、いつでも人間的な高みを引き起こしてくれるのは苦難です。苦難に誠実に向き合っていく心持ちを大事にしたいですね。2023/03/21
24
精神的に無内容な気晴らしを求めることは愚人か怠け者のすることだそうです。猛省しながら眠りにつこうと思います。2017/05/25
まさかず
23
生きていることに謙虚に感謝し、他人に寛容であり、自分を律することに厳しく。その先の穏やかな幸せに信仰の意味はある。イデオロギーや権威のためではない。ヒルティが語る固い信仰。そのストイックな姿勢に少しずつ僕の背筋ものばされていった気がする。 大事に少しずつ読み進めていった楽しみが終わってしまったことが寂しい。 八月十五日の一文を手帳に書きうつした。 噛み締めようと思う。2019/03/02