岩波文庫
ダランベールの夢 - 他四篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 218p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003362426
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C0110

出版社内容情報

18世紀の思想家ディドロの代表著作.観念論に対し唯物論の立場を説く「ダランベールの夢」と「対談」,既存の性道徳を鋭く批判した「対談の続き」のほか2篇を収める.異なった思想や理論を,対立と矛盾の様相において捉え,多くの民衆に自説をわからせるよう,対話形式を用いた独特の思想の書である.

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

karatte

17
『ラモーの甥』を読んだので続けて再読。こちらも実在する人物が実名で多数登場するため、ダランベールその他諸々から破棄するように言われたらしい。いつの世もプライバシーは繊細なものなのだろうが、それ以上に唯物論的記述を駆使して女性を含む登場人物らに際どい表現を言わせたりする辺り、実にヴォルテール的な扇動者でもあったのだと判る。2018/05/23

兎乃

15
ディドロは読まなければいけないハメにあってしまって...。そんなきっかけなのにスッゴク面白かったというか、難しかったというか、手強かったというか、うううううんって感じでした。再読して、ちゃんと書こうと思います。ディドロさまに大変申し訳ない読書態度で反省しきりデス。2013/04/01

dilettante_k

4
1768~74年に書かれた5つの対話編を収録。ディドロの唯物論的生命論にうなされるダランベールの寝言にはじまり、生殖、宗教、心理論と後期ディドロの唯物論に則した対話が交わされる。デカルトの心身二元論に対するラ・メトリー『人間機械論』(1747)以降の系譜に位置づけられるが、ディドロが人間と動物や生命と無生命を積極的に弁別せず、程度問題に過ぎないと考えていることに加え、生殖の「有用性」に快楽を対置している点など、現代フランス思想への影響を感じさせる。ユーモアを交えた気の置けない形式で、初読者も入りやすい。2014/03/09

ぜっとん

3
もうそろそろ新訳を出してもいい頃ではないだろうか。2016/11/01

takeakisky

1
昔々に読んだ記憶は、ふうん、右手と左手のじゃんけんじゃん、としか。我思う、故に我ありという人間の最大の拠り所をフィレの具合如何という。肉体だけでなく、精神的な営みのヴェールすら引っ剥がしてみせる。人は機械か。さらに、信仰への理性的批判。性欲、禁欲への歯に絹着せないアプローチ。恐ろしい本だ。格好良い。しかし、何百年経ってもこういう話ってのは飽きられることがない。ここ50年ばかしだって。私も利己的な遺伝子やらゲノムやら沢山読んだ。そうすると一周廻って我思うと少し言いたくもなる。スリリングで非常に面白く読んだ。2023/12/02

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