出版社内容情報
ロックにはじまる人間精神の経済的分析の方法を徹底的におしすすめたヒューム(1711‐1776)の主要著作.人間の本性を明らかにすることによって「諸学の完全な体系」を与えることを目的として書かれた本書は知性論,情緒論,道徳論を含み,従来の形而上学的観念や神学的な倫理学に大胆な批判を加え,地上的人間の見地に立つ哲学の建設を試みたもの.
内容説明
徳の解剖学的解析をしつつ、その論究は社会哲学、法哲学、政治哲学にも及ぶ。デビュー作にして最も重要な著作。
目次
第1部 徳及び悪徳一般に就いて
第2部 正義と不正義とに就いて
第3部 他の徳及び悪徳に就いて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
逆丸カツハ
26
流し読み。うーん、やっぱり新規発行がないのが謎である。2025/01/11
karatte
3
第三篇『道徳に就いて』を収録。ニュートンの影響を受け、徳の解剖学者すなわち道徳の自然学者たらんとしたヒュームの根本態度が垣間見える。2010/03/22
ppp
0
概念録作成など。"reason""reflection"を中心に。 認識論において、ともすれば動物との連続関係から、"imagination"や"nature"、"instinct"が強調されるのに対し、道徳や国家形成を扱う本巻では、その傾向は薄れ、理性や反省が前面に出てくる。結果、それらは別の意味で「自然化」されるに到るが、ここに留まって更なる根拠を求めないヒュームはやはり偉大だと思う。2012/08/21
ppp
0
原典と並行読。第二巻(邦訳では三巻分)から移行して、道徳的性質である美徳(virtue)と悪徳(vice)を、社会における所有や服従の問題、我々の自然的な能力をもとに論じる。道徳感覚について、HutchsonやShaftesburyの議論に興味が沸くと同時に、愈Humeにおける教育の問題が気になる。2011/08/01
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