出版社内容情報
「もし君が自分のものでないものを望むならば、君自身のものを失うことになる」。ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは、精神の自由を求め、何ものにも動じない強い生き方を貫いた。幸福の条件を真摯にさぐるストア派哲学者の姿が、弟子による筆録から浮かび上がる。下巻は『語録』第三・四巻、『要録』等を収録。(全二冊)
内容説明
「もし君が自分のものでないものを望むならば、君自身のものを失うことになる」。ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲学者エピクテトス。人が幸福に至る条件を真摯に探る姿が、弟子による筆録から浮かび上がる。下巻は『語録』第三・四巻、『要録』他を収録。(全二冊)
目次
第3巻(おしゃれについて;進歩しようとする人は何について訓練しなければならないか、および、われわれは最も大事なことをおろそかにしていること;優れた人の対象となるものは何であり、とりわけ何を目的として訓練せねばならないのか;劇場で見苦しいほど逆上せあがった人に対して;病気のために学校を去る人に対して ほか)
第4巻(自由について;交際について;何と何を交換すべきか;平静に暮らすことに熱心になっている人びとに対して;けんか好きで野獣のような性格の人たちに対して ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
下巻は「語録」の3,4巻と「断片」、「要録」が収められています。エピクテトスのしゃべっている言葉があり上巻と同じに読みやすさはありますが、その内容は結構味わい深く本当に理解していくのには時間がかかります。「計画を達成できなかった人々に対して」という章などは私にとって参考になります。また最後にこの訳者による解説が参考になりこれを読んでから読めばよかったという気がします。2021/03/12
lily
97
平静さ、心を自然本性に合わせること、混乱しないこと。君はどんな人でありたいのか。誰かのせいで不幸せだというのはふさわしくない。自分のものであり、何事にも妨げられないものに自分を捧げる。自由に至る唯一の道は、我々の力の及ばないものを軽視すること。身体のことで時間を浪費するのは、愚かさの証拠である。例えば長時間運動したり、長時間飲み食いをしたり、長時間排泄をしたり、長時間性行為をすることである。むしろ、こういったことは片手間におこなって、すべての注意を精神に集中するのだ。あぁ同意してくれる男性はいるのかな。 2021/03/17
うえぽん
45
奴隷出身でローマ帝政初期に後期ストア派学徒であったエピクテトスの言葉の弟子による筆録。文庫上下で語録4巻、断片、要録を収録。大きく共通したテーマを少しずつ違う角度から繰り返し述べた形で、タイパ重視の人には要録から読むことを勧める。富や健康故に幸福なのでも病気や死故に不幸なのでもなく、それらは善悪の中間の材料に過ぎず、どう扱うかで幸不幸が決まるとする。意志は如何なるものにも妨害・強制されず人間の自由と直結し、欲求・忌避、衝動・反発、承認に至る行動を全て律するとする。迷える現代人への人生論として受け止めたい。2026/05/27
かわうそ
33
★★★★★訳者による解説と要録が素晴らしい。解放されたとしても奴隷という身分であったエピクトテトスと名家に生まれ後に皇帝にもなるマルクス・アウレリウスが(もちろんマルクス・アウレリウスはエピクトテトスを実質の思想の師としていたのであるが)同様な考え方をしていたというのは感慨深い。エピクトテトスは究極的な意志の自由として、自殺をも容認していたけれどもこれは当時、刑死が広義の自殺と捉えられていた点からすれば何ら不自然ではないと思われる。エピクトテトスの思想を知るのには心象と意志の理解が第一である。2021/11/16
ぽんすけ
27
哲学書の翻訳ものは読みづらい点がどうしても出てくるので、何か所か理解しづらい所があってうんうん唸ることになったが、エピクテトスの哲学にとっての最重要が「意思」であることは理解できた。度々出てくる「意思と関わりがあるもの」「意思と関わりがないもの」、この意思は欲求や忌避、衝動、反発を表し、いかなるものにも妨げられたり、強制されたりすることがないものであり、最も大事に鍛え上げるべきものと述べられている。又意思とは関係ない富や名誉、病気や死もそれ自体は善でも悪でもなく私たちがそれに対しどのような態度を取るかで、2026/05/30




