出版社内容情報
ルネサンスの偉大な芸術家,科学者であったレオナルドの手記.上巻には『人生論』『文学論』『絵画論』を,下巻には『科学論』を収める.そこには人生に対する箴言あり,寓話笑話文学に対する批評あり,「モナ・リザ」の絵を生みだした陰影と遠近法の研究や『解剖学』などの科学記録もある.彼の偉大さはすべて本書の中に圧縮される.
内容説明
レオナルド(1452‐1519)こそ「万能の天才」そのものである。彼は何よりも「モナ・リザ」「最後の晩餐」などの傑作を残した画家であり、彫刻家・建築家であり、また天文学・物理学の造詣も深かった。その天才が残した厖大なノートから、わかりやすい文章を選び2冊に編集する。(上)には『絵画論』『人生論』『文学論』を収める。
目次
人生論
文学(寓話;笑話;動物譚;予言 ほか)
「絵の本」から(絵画と他の芸術との比較;画家の生活と勉強;遠近法;解剖 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takanori Murai
33
上巻は「人生論」「文学論」「絵画論」。哲学者のような言葉が飛び出してくるわけではないが、うまい、あるある的な人生論はなかなか面白い。流石なのは、絵画論。美術番組の解説で聞いた話が出てくる。編集の都合であろうが、序文に、批評に対する反論のような言葉が並べられているのだが、これを見ていると、現代に生きていたら、SNSで激論を繰り広げていたであろうと推測できる。下巻は得意の「科学論」。2020/06/06
ソラーレ
15
どうしてレオナルドは当時活躍することができたのか。その一つの理由として「時間の使い方」が上手かったのではないか。無駄なものを買うためには働かなかったことで時間を無駄にしなかった。欲望を伴わぬ勉強をしなかったこと、絵を描くのが好きという自分の能力が最大限生かせることを生涯にわたって続けたこと。彼は色々な分野の研究をしたが、結局それは好きな絵を書くことにつながる行為だったかとおもう。一生を通して奢らず勤勉に過ごすように心がけていた。2023/12/04
Kiro
14
人生論をじっくり読み、その他の章をパラパラと読んだ。肝心の本書についての感想というよりは、本が存在するおかけで、何百年前の人の考え・思考・言葉を今現在に至っても読み知る事ができるという、単純な事実に感動した。2020/08/23
roughfractus02
9
手稿の鏡文字を読む際の文字と意味の乖離を思いつつ旧字体の訳文に戸惑ったとしても、ダ・ヴィンチが世界を動きとして捉えようと観察する姿勢は想像可能だ。「畫家は自然を相手に論爭し喧嘩する」(「「繪の本」から」)という言葉には、対象を切り取られた物でなく光や空気の中に激しく止まった状態として科学的に把握する厳格さが伝わるからだ。観察を知識で誤魔化す者に対する批判や自戒は、創作寓話の背景にも自然の動きの精確な表現を与え、絵画を芸術と科学の論争の場にする(1954年初版なので66年発見のマドリッド手稿は含まれない)。2024/10/10
月世界旅行したい
9
75ページ:便所は待つな、ためらうな。2015/01/16
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