出版社内容情報
真言宗の開祖,弘法大師・空海(774‐835)24歳の作で出家宣言書といわれる.三教とは儒教,道教,仏教で,この三教の思想の特質をあげ,仏教がもっとも優れた教えであることを明らかにした.「序」では空海の出家の動機を述べ,本論では三教の人物をそれぞれ登場させ,戯曲的文学作品の形をとる.空海の若き日の学殖と文才がうかがわれる.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Hatann
10
大学寮をドロップアウトした空海が24歳の時に書いた誓いの書。年老いていく両親のことを思いつつ、親戚知己から不忠の誹りを受ける中で苦悩し、将来の大きな道徳を実現するために仏道修行に青春を捧げた。作品では、儒家の亀毛先生、道教の虚亡隠士がそれぞれ、放蕩を重ねる蛭牙公子に改悛を迫るが、修行僧である仮名乞児は、道端でふたりの説得を見聞きし、仏教を代表して大乗仏教の広さや深さを説く。努力により栄誉を求める儒家の立場、現実を離れて心穏やかにして静寂な喜びを求める道教の立場、ともに自我に囚われた生活であると喝破する。2022/03/18
norio sasada
0
https://blog.goo.ne.jp/sasada/e/f11d453bcbeb02170b84439a524eb182 https://note.com/norio0923/n/n177d0cd032ff2005/10/30




