出版社内容情報
インドでは古来ダルマ(法)とアルタ(実利)とカーマ(享楽)が人生の三大目的とされてきた.古代インドの名宰相カウティリヤの作と伝えられる本書は,アルタの立場から揺ぎない権力の確保のために王が採るべき権謀術数を説いたもの.これに比べれば『君主論』など「たわいないもの」だとヴェーバーは言った. (解説 原 実)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
27
農業と牧畜と商業とを扱うのが経済学(ヴァールツター、 生産業)である。穀物、家畜、金銭、林産物、 労働を提供するから有益(31-32頁)。 女性は12歳で成人となり、男性は16歳で成人(247頁)。 随分と生理現象を重視したものである。 成人は子供を産む時期として最適だとすると、 日本人は晩婚化で、子育て支援とか 言っているが、古代インドでは成人というのは今の 中高生になっているため、 時代と社会が違えばこうも違うのか、と愕然とする。 2014/04/18
roughfractus02
9
『韓非子』『君主論』『リヴァイアサン』と東西の古典的統治論・国家論の著者は、性悪説と現実主義と功利主義の冷徹な姿勢を強調する。それらを最も徹底した統治論を著したという紀元前4世紀末マウリヤ朝チャンドラグプタ王の宰相は、王の実利(アルタ:領土の獲得と維持)を実現する方策として手段を選ばぬ権謀術数の戦争外交から民衆政策までを本書に網羅した。城砦国家を中心に据えてマンダラ状に展開する権力の波及をイメージした本書前半の本巻では、統治の意味から王の修養、官僚・司法の細則、さらに意味深な「刺の除去」の施法が記される。2026/01/10
isao_key
9
本書『アルタシャスートラ』を訳者まえがきで著者とされるカウティリアについてマウリア朝を創始したチャンドラグプタ(前317-293頃在位)の名宰相だったとされ、中国の諸葛孔明にも比する人物であったと紹介する。作者は自国の治安を守り、国力を増大して、他者の領土を獲得するために、君主の採用するありとあらゆる権謀術数を説く。単なる政治の書に留まらず、経済や法律、学問、王宮、建築、宝石、金属、林産物、武器、秤と枡、空間と時間の単位、紡績、織物、酒造、遊女、船舶、牛、馬、象、賭博などについての決まりが述べられている。2014/11/12
シンドバッド
8
古代インド4世紀前に著された帝王学であるが、私には第3巻の司法規定 及び第4巻の刺の除去がとても面白く、興味が尽きない内容であった。2015/12/15
さめ
0
帝王学となるものなのかな?ただ、作られたという時期が見込みの通りだとすると、なかなか細かく指定されている先例と慣習になっていそう。 単位や固有名詞が全くわからないので、諸々のスケール感はわからない…2022/05/09
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