出版社内容情報
『荘子』は道家思想の代表的古典として,儒家の論語や孟子などに対立しつつも古代中国思想の重要な一翼をなし,我が国にも多大な影響を与えた.卑小な人間世界から飛び立ち,人為を超越した自然の世界に融けこんで,自由な精神を得ようとする荘子の思想は,まことに魅力的である.一(内篇),二(外篇),三(外篇・雑篇),四(雑篇).
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
16
第2冊が買えないので、これを読む。引き続き因循主義、坐忘の精神が様々な形で説かれる。孔子が道の前では知に頼る空しい人間として描かれているのが面白くもあり愉快でもある。人間が自然の一部でしかないこと、従って何もしないことが最も道理に叶うということなのか。2000/10/23
ロビン
15
第3巻は「外篇・雑篇」。巻末に「付録」として「荘子」の後世への影響と展開のあらましが載っている。人智による工作を良しとせず無為自然を説く「荘子」は、ある意味でモンテーニュの『エセ―』にある「無知」礼賛や、ジャン・ジャック・ルソーが『エミール』で唱えた「造物主の手を離れるときには、すべてが善いものであるが、人間の手に渡ると、それらが例外なく悪いものになっていく」の言説を思わせるところがある。自らの智に酔い、自然を支配したつもりになり傲慢に陥り、しっぺ返しを受ける人間の愚を鋭く批判する精神は、現代にも響く。2025/02/04
shinano
12
やはり難解。その文意を読み下しでは言葉(漢字熟語の寓話的意味や歴史的事象からの転化)に悩まされ、立ち止まってもさっぱりわからない。 丸呑みしてやるの意気込みも、やわなぼくの理解消化器官では中国の学識者でさえ悩んできた荘子の漢字に、まるで喉と食道に漢字の小骨がたくさん刺さる。2016/06/28
roughfractus02
11
5つの外篇と3つの雑篇を収めた本書でも『荘子』の形而上学が、世俗と歴史の中で根源や起源に遡行し物語を作り出す二項に立場を分割するコード化の権力を回避する身振りを保持する様が描かれる。有能/無能のどちらかと問われる荘子は中道と答え、世俗においてコード化した金銭と知の権力から離れる無為の徳を説く。この姿勢の継承は、連続的な時空を前提とする歴史学より、不連続的な系譜学の位相空間で行われるようだ。『荘子』の思想実践は『淮南子』や仏教、特に禅に及び、後の文芸世界に突如噴出するように現れることが巻末の訳者解説にある。2025/10/04
ゆうきなかもと
10
やっと読了>_< ちまちま読んでたら 多分五年くらいかかってしまった 最後の金谷先生の解説が素晴らしい。よくまとまっているので、このジャンルに興味のある人は一読の価値あり。2015/05/04




