岩波文庫<br> 宋詩概説

岩波文庫
宋詩概説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 332p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003315231
  • NDC分類 921.5
  • Cコード C0198

内容説明

「中国歴代の大帝国のうち、もっとも文化的」であった宋代。蘇軾、陸游、王安石、梅堯臣ら当時の詩人は、社会と人生に対する巨視の哲学を詩にしめし、日常の生活を微細に詩にうつした。悲哀を止揚し、静かな喜びをもたらす宋詩の性格を「唐詩は酒、宋詩は茶」と喝破し、以後の中国文学史の流れを決定づけた名著。

目次

序章 宋詩の性質
第1章 十世紀後半 北宋初の過渡期
第2章 十一世紀前半 北宋中期
第3章 十一世紀後半 北宋後期
第4章 十二世紀前半 北宋末南宋初の過渡期
第5章 十二世紀後半 南宋中期
第6章 十三世紀 南宋末期

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nori_y

8
小川先生の唐詩概説と合わせて読了。この二冊で唐詩と宋詩の概要、特徴、両者の違い、歴史的背景、代表的詩人(と言うと違和感あるけど)と作品等を初学者の私でもそこそこ理解する事ができた。大先生お二人が同時代人とは思えない語り口なのが面白い。小川先生は教科書的でとても分かり易く、吉川先生は講義の口述筆記のようで読者の興味を擽り、もっと深く知りたいと思わせるのがとても上手だ。この本を読めばきっと気になる詩人の一人二人ができて、彼らの世界に触れたくなるだろう。(私は無性に梅堯臣が気になる)2018/10/02

たけはる

7
わ、わかりやすーい! やっぱ頭いい人の文章は違うな……すげえな……って遠い目になりました。どうしたらこんなふうに理路整然と、でも自分の情熱をしっかり伝えることができるんだろう? それはさておき、内容としては第一部が宋詩全体の性質、特性、唐詩との比較など、まさに「概説」となっています。第二部が、実際に北宋・南宋時代に生きた詩人たちの詩の傾向の解説。第一部によれば、唐詩が「激情」の表現であるならば、宋詩は「平淡・平静」であり、唐詩が酒なら宋詩は茶、→2018/03/08

零水亭

4
①中国詩人選集シリーズの『宋詩概説』の文庫化。 ②名著と思います。「宋は名文家、政治家が多い分、詩も唐に比べてお堅いのかな?」という、自分の勝手なイメージを変えてくれました。宋詩への敷居を下げてくれました。 ③ところで、何故、「岩波文庫」の赤版でなく青版なのでしょう?(『菜根譚』が青版でなく赤版なのも長年の謎ですが… 社内でのグループが色別に分かれているのでしょうか?)

CCC

3
唐詩は酒、宋詩は茶、面白い例えです。情緒的で悲哀に満ちた唐詩に対し、理性的で力強い宋詩という対比も、イメージがしやすかった。これ一冊で理解というのはなんだけど、概説として親切な書き筋で、読んでて楽しかった。2015/12/12

サニジョプッ

3
唐詩は苦手なんです、なんかギラギラしてて…。その点宋詩は人間(じんかん)の詩というか、現代日本人にも詩人の感性が身近に感じられてイイ!んです。蘇軾・陸游みたいな超有名所もいいけど、黄庭堅・梅堯臣(もちろんこの人達もビッグネーム)が好み。五白かわいいよ五白。自分の猫には絶対五白と名付ける。

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