出版社内容情報
波多野精一(1877―1950)は,日本において宗教哲学を体系的に確立した最初の思想家である.『時と永遠』は,波多野宗教哲学の到達点を示す代表作.無常にして不安定な現世の時間性を克服するためには,「他者」との生の共同による宗教的生によってこそ永遠性への道が開かれ
内容説明
波多野精一(1877‐1950)は、近代日本における宗教哲学を体系的に確立した最初の思想家である。『時と永遠』は、波多野の透徹した哲学的思索の到達点を示す代表作。無常なる現世の時間性を克服する真の永遠性とは何であるのか。永遠への道は、不死性でも無終極性でもなく、「他者」との生の共同、愛の人格的交わりにおいて開かれる。
目次
時と永遠
宗教哲学の本質及其根本問題
講演・小論(カントの宗教哲学について;ソフィストとソクラテス;歴史の意義に関してギリシア思想とヘブライ思想と;宗教学;プロティノスとカント宗教哲学の二つの任務;ケーベル先生追懐;三木清君について)