出版社内容情報
教育活動と併行して、教会の設立やキリスト者の育成に渾身の情熱を注いだ新島襄(1843-90)。キリスト教をベースとする教育と教会という2つの要素を起爆剤として精神的な近代化を推進した新島独自の教育論、宗教論約40本を収録。
内容説明
「自由教育、自治教会、両者併行、国家万歳」―。教育活動と併行して、教会の設立やキリスト者の育成に渾身の情熱を注いだ新島襄(1843‐90)。キリスト教をベースとする教育そして教会という二つの要素を起爆剤として、封建日本を打破し精神的な近代化を成し遂げようとした新島独自の教育および宗教思想を知るうえで不可欠の資料約40本を収録。
目次
1 教育論(大学設立;行政へのアピール;キリスト教主義教育 ほか)
2 宗教論(説教;プロテスタント伝道;教会合同問題)
3 文明論(人種改良論;文明を組成するの四大元素;『将来之日本』序 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
8
教育とは人の能力を発達せしむるのみに止まらず、総ての能力を円満に発達せしむることを期せざるべからず(29頁)。大学は智識の養成場なり、宇宙原理の講究所んり、学問の仕上げ場なり(傍点付54頁)。大学は智識の源泉にして文明の基礎なり(64頁)。教育の法方は実用に立つ人間を養成す、以謂(いわゆる)芸術が入用なり(120頁)。人生の幸いは、真道に歩み、身真道に委ね、真道を以て他人を益するにあり(202頁)。文明の組成は、智識、財産、自由、良心の働きを養生する事(283頁)。円満に学問を修め、実学で社会に還元する。2013/05/31
なつき
4
『新島襄 教育宗教論集』再読。たぶん再読だと思うんだよなー……。同志社編、岩波文庫。アメリカン・ボードの信仰をもち、同志社を設立し、のちでいう熊本バンドを教育し、生涯を平等の思想のもとに「普通教育」や「ミッション」に注いだ新島襄。なるほど、教育者である。避けて通れぬ思想です。2017/12/29
えちぜんや よーた
3
かなり前に読んだのではっきりしたことは覚えてません。 以下はうる覚え程度の感想です。 ・同志社関係者やクリスチャンの方でなくてもうなずける内容。 ・新島襄の考え方は現在でも通用する ・大河ドラマの原案にしてもおもしろい(八重の桜)2010/12/27
hart
2
新島襄(1843-90)。キリスト教をベースとする教育と、教会という二つの要素を起爆剤として、封建日本を打破し精神的な近代化を成し遂げようとした、新島独自の教育及び宗教思想を知る上で不可欠の資料。2022/03/14
Sadahiro Kitagawa
0
同志社大学関係のイベントか何かでもらったと思う。長らく本棚に置いてあったが勿体ないので読んだ。文明開化の時代、新島襄の私立大学設立に対する熱い思いが伝わってくる。 さて、150年後のこの世界は先人の夢見た世界になっているだろうかと思うと反省すべき点がないだろうか? 2020/04/06
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