出版社内容情報
藩士の士風,教養の頽廃と低下を矯正革新するため,財政逼迫を押して水戸藩の学館(弘道館)の設立を進めた第9代藩主斉昭の命を受けて,儒学者藤田東湖(1806‐1855)が作成した,建学精神の書.明倫正名,尊皇攘夷,敬神崇儒等のいわゆる水戸学の政教的基本思想を体系化して解明し,幕末維新の思想界に大きな影響を与えた.
感想・レビュー
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juunty
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現代語訳が付されておらず、内容を理解するのは至難の業である。前半の要点としては、「天皇家の尊さ」について述べる。天皇にまつわる言い伝えや古代の書物はさまざまあるが、それぞれの記述や見解に食い違いが多く、何が真実であるか分かりようもない。しかしながら、天皇家の尊さについて知識がない者があれこれ詮索するような無粋なことは許されるべきではなく、天皇家が古代より現在(江戸時代当時)まで変わらず続いていることこそ、天皇家の尊さの大いなる証拠である。我らが代々にわたり、その恩恵を受けていることを忘れてはならない。2018/10/29