出版社内容情報
イスラム世界の民話・伝説が奔放不羈な空想の翼にのって燦然と花開いた説話の饗宴アラビアン・ナイト.恋と不思議と冒険の物語はもちろん,笑話,寓話,艶笑譚,武勇談に史話,逸話,ピカレスクから箴言警句まで,物語の愉しみが満ちあふれている.文学的香気豊かなマルドリュス版の全訳.カバーはヴァン・ドンゲンの絵.
内容説明
アラブ民族の歴史をはるか父祖の時代からたどった15のエピソード集「知識と歴史の天窓」など6篇。夜ごと、聞き手の心を驚きの限り驚かせ、喜びの限り喜ばせてきたシャハラザードの物語世界も、迎えていよいよ千一夜目、ここに華麗な幕を閉じる。
目次
バイバルス王と警察隊長たちの物語(続き)
海の薔薇とシナの乙女の物語
蜂蜜入りの乱れ髪菓子と靴直しの禍いをまきちらす女房との物語
知識と歴史の天窓
ジャアファルとバルマク家の最期
ジャスミン王子とアーモンド姫の優しい物語
大団円(めでたしめでたし)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
33
図書館本。千一夜物語の最終巻です。ようやく長かった物語が終わります。ここまで読んだ総合的な感想はこれは図書館で借りる本じゃないなってこと。長すぎる上に分量が多いので、貸し出し期間に熟読ができない。絶版本なので、古本屋で買ってきて1日1夜ずつ3年がかりで読んでいくのがいいのかなって思いました。きっとそのくらい時間をかければだれない。まぁ何はともあれ、後半すごい時間が掛かったけど読みきった。中学のときに挫折して以降挫折を繰り返した本を最後まで読みきったのは自分としては達成感があった。次は買って読もう!古本屋で2019/03/15
訪問者
4
第940夜から第1001夜まで。「蜂蜜入りの乱れ髪菓子と靴直しの禍いをまきちらす女房との物語」は傑作。長いこの物語も目出度く大団円を迎える。2022/12/21
柬
2
いく年もいく年もの間、来る日は先の日よりもさらにすばらしく、夜々は日々の顔よりもさらに白く、ついに、友を引き離す者、宮殿を破壊する者、墳墓を建てる者、冷酷なる者、避けえざる者の到来するまで、歓喜と至福と喜楽のうちに暮らしたのであった!2021/01/15
M K
2
とうとう最後。あー読みきれてよかった!誰にも進めない完全に自己満足な読書。 ちょうど2020の1月1日に1巻が読み終わってるからほぼ一年。コロナがなかったら読めてなかったと思う。2020/12/27
活字の旅遊人
2
ついに読破です。最後の大団円で、兄弟揃って女性不信解消ですね。夜話としては、前巻からの「バイバルス王と警察隊長たちの物語」は、それぞれ面白かった。「蜂蜜入りの乱れ髪菓子と靴直しの禍いをまきちらす女房との物語」もいつものパターンだけど楽しめた。うむ、余は満足じゃ。2020/10/08