出版社内容情報
大作「贋金つくり」脱稿直後,フランス領赤道アフリカ地方を旅行した時の日記(1925年7月から翌年2月まで).未知の自然に憧れて出発したジイドは,魅惑的な大自然の中でくりひろげられる白人の不正な搾取と原住民の悲惨な生活を目撃して,激しい告発をおこなう.さかんな好奇心とみずみずしい感覚に満ちた紀行文学の傑作.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
124
作家による単なる紀行ではなくルポルタージュ的視点がある。オーウェルがビルマで感じたような植民地支配への疑問の提示、またアフリカの現地の人や自然への礼賛。しかし、当時の欧州人的な視線から逃れられていない。偏見を軽蔑しているようでやはりある。疑問を感じ文字にして示した事を革新的だとすれば、その点は多いにある。見過ごせないキンサシャを船で向かう怖さ。コロナ禍で書店に山積みされた書籍を読むうちに、コンラッドの闇の奥の舞台は、森林が切り開いたためにエボラ熱が広がった土地と知って愕然としたからだ。2021/10/13
クプクプ
21
アンドレ・ジイドの小説は何冊か読みましたがエッセーを読むのは初めてです。読んだ結果、アンドレ・ジイドの人間性がわかって満足しました。最初、チョウを採集することが、よく出てきたので、コンゴの自然のことを書くのかと思ったら、さすがは56才の作品なので現地人の生活を社会的に書いていました。コンゴの自然、現地人とのふれあい、旅の楽しさと疲れを書いた傑作の本でした。コンゴとフランスの関係の強さもよくわかりました。河盛好蔵さんの翻訳も素晴らしかったです。「続コンゴ紀行」もぜひ読みたいです。2017/08/11
rbyawa
1
一言で言うと「じいちゃん元気だねー、超インドア派なのに(作家さんです)」としか言いようのない、かつてアフリカ大陸がヨーロッパ人種の植民地だった頃の話で、元気なイギリス人はそこらに買い付けにくるものの、他にいるのはいろんな意味で植民地の支配側のみで、彼らは一様に文明をもたらしたのだ、と威張っているわけですが。この方はそんなことは信じない、そして本国に帰り、一大センセーションを巻き起こすそうですが、フランス人が「まだマシ」と言われた側だったのはこの方のおかげもあるのかなぁ。2010/04/03
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