出版社内容情報
伝説と謎に包まれる詩人ランボー。『地獄の一季節』全文を含む主要作品を原文・訳文・注解で味読する。
内容説明
「季節よ、城よ、無疵な魂がどこにある?」―10代半ばで詩を書きはじめ、20歳で詩を捨てたランボー(1854‐91)。放浪と切り離せない彼の詩は、5年間にどんな変容を遂げたか。伝説と謎に包まれた少年詩人が天才と呼ばれるゆえんは何か。『地獄の一季節』全文を含む主要作品をフランス語と訳文で正確に対照し、注解では難解な作品の核心に迫る。
目次
1 前期韻文詩(1870‐1871年)(孤児たちのお年玉;感覚 ほか)
2 後期韻文詩(1872年)(五月の幟;最も高い塔の歌 ほか)
3 地獄の一季節(全文)(1873年)(*****;賎しい血 ほか)
4 『イリュミナシオン』(1873‐1875年?)(大洪水のあと;おはなし ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
38
岩波文庫の対訳詩集シリーズでフランス詩人選1として出たのがランボー。和訳はどうしても散文過ぎる訳にならざるをえなかったりするが、対訳では元の音を確認できるのでやはり海外の詩集は対訳しかねぇべとか思う何かです。しかし、フランス語の詩の韻律はやっぱりすげぇですわね2021/07/05
kazutox
3
2023年岩波文庫フェアの1冊目。まずYouTubeで「詩のタイトル rimbaud」で検索し、朗読を聴きます。次に自分で声に出して音読します。これでフランス語部分を「読んだ」ことにしました。詩の内容はというと、あんまり面白いものではないですね。「イリュミナシオン」だけは抽象度が高くて好きです。2023/11/11
訪問者
3
岩波文庫から新しいランボー詩集が出ていたので読了。内容は「地獄の一季節」全文と「イリュミナシオン」の一部、「陶酔の船」を始めとした代表的な作品を収めている。対訳であるが読むのは日本語の方だけ。訳は極めて平易で読みやすい。2020/10/15
ケント
2
"その昔、私の記憶が正しいならば、わが生活は宴だった"本詩集に入ってる大半が理解がし難い難しい物だったが、この一文だけでもあまりにもカッコ良すぎる。2025/03/10
鏡子
2
なにかに引用されていて興味を持ったが、それがなにかを失念している。 文学について問われ「あんなもの、もう考えもしないさ!」、と答えたという話が印象的。2021/05/25