岩波文庫
水車小屋攻撃 他七篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 348p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003254578
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

引き続き展開されるソドム(男性同性愛)とゴモラ(女性同性愛)のテーマ。プルーストの生前に刊行されたのは本巻まで。(全14冊)

内容説明

自然主義を提唱した長篇作家として知られるゾラ(1840‐1902)は、短篇小説の名手でもあった。戦争の愚劣さを、田園風景のなかで展開する牧歌的な恋と対比させることによって浮き彫りにした表題作のほか、人生の諸相を、ときに悲しく、ときにユーモラスに、多様に描いた七篇を収録。ゾラのあたらしい魅力に出会える一冊。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

91
「アンジュリーヌ」について。「全ては永遠なのだ」のセリフが印象に残りました。著者はきっと輪廻転生を信じたかったに違いないと思いました。当時(今でも?)キリスト教圏でこの考えはかなりヤバかったとは思いますが、生物学的見地から遺伝による形質を観る(≒この娘は従妹の誰誰に似ている等)にそう思いたくなるのではないかと思いました。2025/09/08

ペグ

91
小鳥が囀る長閑な田園に突如現れた軍靴の音。村の人々ののんびりとした暮らしや、若い二人の未来を抹殺してしまう戦争の惨たらしさを描いた"水車小屋攻撃"!何十年も命を繋いできた水車は木っ端微塵に破壊されてしまいます。そして〜久しぶりの悪女はテレーズ・ド・マルサンです。うぶなジュリアンの心を無残にも弄びました。彼女はその後どんな人生を送るのでしょうか?再読でありながら今回の方が感慨深く読め、至福のひととき。ヒューマニズムに裏打ちされたストーリーテラーとしてのゾラが素晴らしかった!2019/12/19

ehirano1

78
標題作について。これが戦争なんだとつくづく再認識させられると同時に虚しさが全身を覆いつくします、はぁ・・・・・。2023/09/09

ペグ

72
ドレフュス事件に興味があり、そのドレフュスを弁護したゾラの作品を読んでみようと思いこの短編集を手に取る。書き手と登場人物たちの距離が遠いので生々しい感情は薄められて、その分サクサクと読めた。「ジャック・ダムール」「アンジュリーヌ」「水車小屋攻撃」が好き。2018/04/03

NAO

66
普仏戦争を痛烈に批判している「水車小屋攻撃」「小さな村」、生も死も自然と一体化した朴訥な農夫の生涯を描いた「ある農夫の死」の3編は、ゾラらしさにあふれた心に残る作品。「アンジュリーヌ」は亡命先のイギリスで書いたもので怪談風でありながらもラストは明るく終わっており、自然主義から脱却したゾラの心境が明るいものだったことがうかがわれる。一風変わったところでは、カサノヴァの回想録から着想を得たという「一夜の愛のために」も面白かった。2021/10/09

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