岩波文庫
ブヴァールとペキュシェ 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 210p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003253878
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ブヴァールとペキュシェというふたりの平凡な男が,いろいろの社会体験を試みる話で,ブルジョワ社会の愚劣さを諷刺したリアリズム小説.このふたりは,小作人と農業について語るかと思えば,村長と村の政治について議論し,貴族と文学を談ずる.また医者に会って科学を論じ,ボルダン夫人とは恋愛論議に花を咲かせる.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

262
のっぽのブヴァールと小柄なペキュシェ。出会った時には、二人とも50歳を前にした独身の中年男。すっかり意気投合した二人は、ブヴァールの遺産を元に思いつくまま、あるいは連想にまかせて次から次へと学問分野を渉猟してゆく。フローベールは、このために1500冊以上の専門書を読破したというが、今からすれば19世紀科学総覧といった観を呈している。そして、我々読者は網羅的に当時の科学の水準を知ることもできる。フローベールの小説史を見ると、それは少しずつプロットを捨ててゆく試みの歴史だった。そして、とうとうここにいたった。2015/12/30

ケイ

108
前書きが大変に興味深い。フランス人だけでなく、ドストエフスキーやナボコフなど諸外国の文豪が読みふけったこの文豪は、作家人生の後半では非難を浴び、生活に苦しむほど金銭的に厳しかった。そんな彼が、人生の最後に書いた小説がこれで、彼の死亡時には、ラストの数ページは未定稿であったらしい。この小説では、彼が生涯抱えていたブルジョワへの憎悪の癇癪玉が破裂している。そしてかねての持論であった「作家は自己の姿をその作品に見せてはならない」とする主義に反し、彼の温かい心が通っているのがみられる。2015/11/20

NAO

48
ブヴァールとペキュシェ。初めて会ったときから意気投合した二人は、ブヴァールの遺産をもとに、職を辞して田舎に隠遁。できるだけ搾り取ろうと手ぐすね引いている家人や小作人vs田舎暮らしど素人の二人。農業だけでなく、様々な分野に次々と手を出しては失敗する。失敗しても少しも凝りないのが救いなのか、それが諸悪の根源なのか、「げに、先達はあらまほしきものなり(by兼好法師)」2016/06/06

秋良

17
【G1000】フロベールの未完のコメディ。こじらせ気味なブルジョワのおっさん二人が、農業や考古学など色んな分野をかじっては失敗するスノッブなこち亀的作品。彼らの失敗の段になると作者の筆が踊りだす。系統だった学習をせず、触りだけ知って満足する辺りがミーハーなオタクっぽく、今だったらWikiだけ読んで全部知った気になる人なんかが同じ人種だと思う。そして今のオタクと同様に何やら2人で楽しそうだからまあいいんじゃないでしょうか。これを書くために膨大な読書をしたフロベールは真のオタクである。2024/05/31

きゅー

14
隠居したのっぽのブヴァール、ちびのペキュシェの凸凹コンビによるコメディ。農業をやろう! → 失敗だ。園芸をやろう → 失敗だ。科学を学ぼう → 失敗だ。の繰り返し。これだけ該博な知識を詰め込んで、こんなお馬鹿な二人を描こうとするフロベールの力量が凄い。中巻、下巻の流れもおおよそ見当がついてしまうが、どれだけ息切れせずにネタを持ち出してくるのか楽しみだ。2015/06/29

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