出版社内容情報
本書の著者ブリア‐サヴァランという人は世にも名だたる食通だったが,これが又,ただの美食家とはわけが違う.あらゆる学問芸術に通ぜざるなく,その上,詩も作曲も,時には粋な小唄の一つも歌おうという,こういう人物が学殖蘊蓄を傾けて語る“料理の芸術”と言えば,この名著の内容をほぼ御想像いただけるだろう.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
17
睡眠とは、人が諸器官の止むを得ぬ活動停止のために外物と遮断され、 もはやただ機械的な生活をするだけの、麻痺状態(11頁)。 睡眠の延長と運動不足とは、肥満症の一因。 気を付けたい。 自転車には乗るようになった。 食べすぎ飲みすぎ(42頁)。 仕舞には、卒中、水種病、脚部腫瘍などに罹患(46頁)。 食事控え目、睡眠を節する、徒歩または騎馬で運動(51頁)。 対極のやせすぎもいかんが(64頁~)。 2014/04/06
もなおー
13
上巻(未読)は美食学の理論立てと各論がメインなのに対し、こちらは総論(というより落ち穂拾い)に近い部分が中心。下巻の本領は後半のヴァリエテにあって、美味しい鮪のオムレツから始まり、簡易栄養剤としてのスープ(竜涎香が手に入らないので再現は困難)やフォンデュ、アルコール中毒や詩学まで、美食学の幅広さにただただお腹が空く。2016/09/22
シュエパイ
12
この長く広大で豊かな美味学の世界も、最終ページまで辿り着いてしまいました。アァ……巻末の、謝辞のようなお店の紹介の一つ一つが、すでに遠い昔の、今はもう誰も残っていない時代のお話なのだと、ふっと気がついてしまって、哀しくなりました。リシュリュー街79番地のパン屋さん、私も食べに行きたかったな。それにしても、オスマゾームって何なんだろ、イノシン酸とかのこと??首をひねりながら、コーヒーとチョコをかじるのです。美味学の崇拝する女神様を思い浮かべながら、歴史の壁の隔たりの中、それでも同じ想いを信じるのです。2012/01/30
まこ
10
食事をすることによる身体の調子の変化、特に痩せた太ったを前半に紹介。後半は実際にあった話が、著者の身近なものから歴史的なものまで幅広く。著者が気づかなかったものを誰か調べてみれば2024/01/01
名言紹介屋ぼんぷ
10
『だれかを食事に招くということは、 その人が自分の家にいる間じゅう その幸福を引き受けるということである。』2023/01/17