出版社内容情報
ヴォルテールは十八世紀文学と思想を開化させた作家であり,政治史,英雄史にとどまっていたこれまでの歴史を社会史,文化史の地盤に移した歴史家でもあって,その名声は生存中すでに全ヨーロッパに及んでいた.フランス史上豪之絢爛を誇った太陽王ルイ十四世の時代を人物,社会などあらゆる側面から分析した不朽の名著である.
内容説明
十八世紀フランス文学と啓蒙思想を開花させたヴォルテールが、太陽王ルイ十四世(在位一六四三‐一七一五)の時代を、様々な角度から照らし明快な分析を加えながら描いた不朽の書。本巻には、フランスと欧州諸国の情勢、内乱、戦争と外交等、十六章まで。
目次
序説
ルイ十四世出現前のヨーロッパ諸国
ルイ十四世の未成年時代。後の大コンデ即ちダンガン公の指揮下に、フランス軍幾多の勝利を収める
内乱上
内乱下(一六五三年終結するまで)
一六六一年枢機官マザランが他界するまでのフランスの情勢
ルイ十四世の親政。スペインのハプスブルグ家を威圧して、至るところで上席権を譲らせ、法王庁にも名誉毀損の償いをさせる。ダンケルクの買収。ドイツ、ポルトガル、連邦共和国の保護者をもって自ら任じ、富国強兵の実を挙げる
フランドルの征服
フランシュ=コンテの征服。アーヘンの講和
ルイ十四世の経営と栄華。ポルトガルの珍事。カジミエシ、フランスに亡命。カンディアの救援。オランダの征服
フランス軍オランダを撤退。再度フランシュ=コンテを征服する
チュレンヌ元帥の名作戦と死。スネフにおける大コンデの最後の戦
チュレンヌの戦死から、一六七八年イメーヘンの講和までストラスブールの攻略。アルジェの砲撃、ジェノアの降服。シャム使節団の到来。ローマで法王を侮辱。ケルン選挙侯領の争奪
ジェームズ王、女婿のウィリアム三世に王位を追われ、ルイ十四世の許へ走る
一六九七年まで、即ち、ウィリアム三世がイングランド、スコットランド、アイルランドを征服している間の大陸の情勢。ファルツ再び焦土となる。カチナ、リュクサンブール両元帥の勝利。その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bashlier
名言紹介屋ぼんぷ
Tomozuki Kibe
Fumoh