出版社内容情報
ペロー(一六二八―一七〇三)の『童話集』は,民間伝承に材を得た物語集のうちでも最も古いものといってよい.よく知られた「眠れる森の美女」「赤ずきんちゃん」「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン(シンデレラ)」を始め,韻文で書かれた「ろばの皮」など全作品を収め,口承文芸研究の視点から注・解説を付した.
内容説明
ペロー(1628‐1703)の『童話集』は、民間伝承に材を得た物語集のうちでも最も古いものといってよい。よく知られた「眠れる森の美女」「赤ずきんちゃん」「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン(シンデレラ)」を始め、韻文で書かれた「ろばの皮」など全作品を収め、口承文芸研究の視点から注・解説を付した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
144
ペロー(1628-1703)が書き上げたこの作品。民間に伝わる物語集の中で最も古いものなんだそうだ。よく知られた「眠れる森の美女」「赤ずきんちゃん」「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン(シンデレラ)」などが収録されているが、原型はこんな話だったのか、と驚きの連続。やたら人間や動物が食べられてしまう話が多いけれど、食欲だけではない肉欲や性欲も同時に感じさせ、根底にある思想も人間らしい愚かさで、呆れながらも面白かった。子どもの時は魔女だと思い込んでた者たちが皆「仙女」と表記され、記憶の修復ができた。2014/10/28
アナーキー靴下
104
中学時代の購入本再読。当時はいくつかの童話目当てだったが、改めて読むと、童話そのものよりこの本のペローが大好き、と思う。称賛すべき有益な教訓が含まれる童話、はともすれば思想統制に繋がるもので、ペローの語りもそうしたことを示唆している。けれどその生き生きとした語り口と非の打ち所のなさはあまりに素敵すぎて! 序文で引用している「人を楽しくさせ笑わせてくれながら、母も夫も聴罪司祭も文句のつけようのない点です」はまさに。クレバーな人の手の平の上でなら、いくらでもくるくる踊らされたい。ちょっとずるい感じがいいよね!2021/10/15
たつや
55
イソップやアンデルセンの流れで読みましたが、「赤ずきんちゃん」は懐かしく、「眠れる森の美女」はちゃんと理解していなかったので、こういう話だったのか、と驚き、初読みの作品は新鮮に読め、楽しかった。童話はいいですねえ。あと、各話の最後に丁寧に教訓を添えているのも良い。買いたくなった。2017/06/12
スプーン
45
名童話の数々。残酷な話も教訓が入っており、その分子供向きだとさえ言える。大人が読んでももちろん面白い。「眠れる森の美女」の王子の母親が「人喰い人種」だったって知ってましたか?2020/08/18
スプーン
38
(「グリゼリディス」のみレビュー)結婚生活で、夫の仕打ちに耐え、自身を失わず、心を清く持ち続けることの大切さが説かれています。大変勉強になります。2019/10/03