出版社内容情報
ロスタンの筆により一躍舞台の英雄となったシラノ(1619‐1655)は,17世紀フランスの詩人,小説家.剣をとっては無双,決闘すること数知れず,戦争に参加して重傷を負い,文筆生活に入る.梁の墜落により不慮の死をとげるまでの36年の生涯は,波瀾重畳,奇言奇行にみち,その文学もまた痛烈な批判諷刺にみちている.
内容説明
エドモン・ロスタンの名作『シラノ・ド・ベルジュラック』の主人公が執筆したユートピア文学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
1
第二部は一度地球に戻ってから太陽へ。月での経験を出版したことで妖術師として迫害されるという出だしの部分はスラップスティック。ただ、太陽に着いてからは延々と続く科学哲学的記述に辟易する…。カンパネッラ『太陽の都』、トマス・モア『ユートピア』を下敷きにしているらしい。まあ概要だけ知ってればいい本。2017/03/14
lico
1
【メイ・ザ・フォース・ビー・ウィズ・ユー】第二部は太陽への旅行にあたる。内容は(第一部より多く感じる)科学の蘊蓄と哲学論争がメイン。さらに一部は聖書中心だったのに、この二部はギリシャ古典が多かったように感じた。(続きを書くつもりだったという関係上仕方ないが)最後がなんとも尻切れトンボ的であったり、背景が見えてこない話が多かったせいか一部より楽しむことができなかった。なお、岩波文庫からは、一部と二部をあわせ、(おそらく)旧字体を新字体に直した版が出ているため、あえてこちらを読む必要性はないと思われる。2015/02/07
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