出版社内容情報
人生の波に呑まれ,世俗に馴染み,おのれの法則を見失ってゆく大人たちにも突然存在の核心をゆすぶるような震撼がやってくる.こういった時に,この生涯をひとつの作品として生きた詩人は,ふたたびみずからの存在の序章をふり返る.あらゆる瞬間を全的に生き,無上の真摯と信頼をもって生に直面したあの幼い日の自分を探し求める.
内容説明
人生の波にのまれ、世俗になずみ、自分自身から遠ざかってしまうとき、人はふたたび自分の存在の序章を振り返る。あらゆる瞬間を全的に生き、無上の信頼をもって生に直面した幼年時代を。カロッサ(1878‐1956)は、自分の過去の経験をたどり、その意味を繰り返し問い直しながら、倦むことなく自伝的作品を書き続けた。
目次
最初の悦び
鱒
広場
花園
掘出し物
学校と生徒
魔術師
懴悔
エヴァ
競走
キリスト誕生の図
復讐
光明施与
病気
剣
供物を献げて