出版社内容情報
ドイツの政治経済がひどい沈滞に陥り,文学のみが異常な活況を呈したいわゆるシュトルム・ウント・ドラング時代の,これは記念碑的な作品である.失われた自由を求める余り盗賊隊長となって社会に抵抗する青年カアルの心情は現代人の強い共感を呼ぶであろう.原作の精神を深く理解し最も適切な日本語に移した名訳を贈る.
内容説明
18世紀後半、ドイツでは政治経済が沈滞する一方で文化・芸術が異常な活況を呈した。シラーはゲーテと共にこのシュトゥルム・ウント・ドラング期を代表する存在であり、処女作『群盗』は時代の記念碑である。失われた自由を求めるあまり盗賊隊長となって社会に抵抗する主人公カアルの心情は今も現代人の強い共感をよぶ。