出版社内容情報
イギリスの若い貴族,ランベス卿は,アメリカ娘ベッシー嬢に思いをかける.男はヨーロッパの古い伝統を,女は新しいアメリカ文明を背負っているため,ふたりは時には思い悩み,情熱だけでは思いきり恋の華も咲かしきれずにいる.英米気質を対照的に描いた,この恋愛小説はいまなお広く世界で読まれている.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
5
弁護士ボーモントと従弟のランべス卿はニューヨークに渡り、ウェストゲート夫人と妹のベッシーに歓待され親しいひと時を過ごす。その二人が今度はロンドンにやってきた。片や率直な女性に惹かれ、片やイギリス貴族への憧れと、お互い理想を抱いたまま別れたランべスとベッシーが再会。若い二人の深入りに気をもむ側に対して、見くびられるのは御免とイギリス人の気質をお見通しなウェスゲート夫人がなかなかいい。英米の国民性を対比してみせる恋愛に、じわじわ不愉快感が高まってきながらも面白い。2011/10/18
織沢
1
恋愛が二の次になったジェイン・オースティンのような所がある。 結末はアメリカ人の作家だから到れた帰結だろうと思う。面白かった。2021/04/30