岩波文庫<br> エマソン論文集 〈上〉

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岩波文庫
エマソン論文集 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003230312
  • NDC分類 934
  • Cコード C0198

出版社内容情報

南北戦争前夜に花ひらいたいわゆるアメリカ・ルネッサンスを代表する思想家エマソン(一八〇三‐八二)の作品15篇を精選.上巻には初期の鮮烈なロマンティシズムを伝える代表作「自然」等7篇を収め,下巻には「超越論者」をはじめ『エッセイ集』(一・二)等からの5篇の論文に講演記録3篇を収録し,その思想的軌跡を明らかにする.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

91
自然の美の3相は形態や姿、人間の意志と結びつき、知性の対象と唱えるが、愛着のある物、人は全てこれに値し、常に求めているものである。エマソンは心の込めてすることのできないことは何ひとつしたくないと言う。私も言動の根拠は合理的であるか、心地よいか、つまり、同情、自己犠牲、慣習や常識や形式がプライオリティの高位にはならないということであるが、心地よさだけを求めるのは願いではあるけれど現実的ではない。その域に達するには超人になる必要があるだろう。2020/12/28

ロビン

13
アメリカ・ルネサンスの旗手であり超越主義の思想家・詩人であるR・W・エマソンの論文や講演ー有名な「神学部講演」「自己信頼」「償い」などーを集めたもの。詩人哲学者であるエマソンの思想は散文詩のようでもあり論理的飛躍も多く、「言葉で表現しきれぬもの」を言葉に落とし込んでいるためかどうしても難解であるが、形式やしきたり、過去をではなく、魂の内奥から湧き出すもの、過去と矛盾するようであっても今この時を選び取ること、世間の好む因習や付和雷同を突き破って、非難されても自己に忠実であることの重要性を説いている。2023/04/14

OZAC

6
ローレン・アイズリーの著作に紹介されていたので手に取った一冊。「自然」「自己信頼」「償い」が特に素晴らしかった。2017/03/11

crysalis

2
アメリカ文学の中で名前はよく聞くのにあまり思想の中身を知られてない人。特に前期の、人間に無限の可能性を見て世界を一種割り切れるものと考える思想は、領土的拡大の時代とアメリカを無垢な新世界と考える幻想と重なる。2019/07/18

みか

1
アメリカのエコロジー運動の原点には、自然との一体化の中で人間性を回復するという、ロマン主義の思想があるということに驚きました。若きエマソンの、ロマンティシズムあふれる情熱的な筆致。「わたしは一個の透明な眼球になる」という言葉が、強く印象に残りました。2007/08/07

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