出版社内容情報
ローソン(一八六七―一九二二)は詩人として出発し,のちに多くの短篇を書いてオーストラリア文学成立期を代表する国民的作家となった.オーストラリア大陸特有のブッシュ(森林地帯)を舞台としてその苛酷な風土の中でいとなまれる植民者たちの生活を描いた作品は,豊かな物語性と特異な味わいをそなえている.二百余篇から十篇を精選.
内容説明
ローソン(1867‐1922)は詩人として出発し、のちに多くの短篇を書いてオーストラリア文学成立期を代表する国民的作家となった。オーストラリア大陸特有のブッシュ(森林地帯)を舞台としてその苛酷な風土の中でいとなまれる植民者たちの生活を描いた作品は、豊かな物語性と特異な味わいをそなえている。200余篇から10篇を精選。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
3
オーストラリアの国民的作家、ヘンリー・ローソンは20世紀末に活躍した。植民地時代の地方都市、すなわちブッシュを舞台に入植者たちの生活スタイルを描いた。例えば家畜追い、羊毛刈りなどの移動労働者があげられる。もちろん生活スタイルだけではない。メイトシップなどの精神性を、雄大な大自然とともに描いているのである。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51526594.html2022/10/15
ソングライン
3
19世紀後半のオーストラリアの田舎が舞台、そこに暮らす人々の日常を描き、その真面目さや優しさが伝わってくる短編集です。お人よしで面倒見の良い男を描いた帽子回しが好きです。2017/02/17
イッパイアッテナ
3
オーストラリアの大地に生きる人々の話。バカで不器用な男ばかりだけど、仲間を想う気持ちにホロッとする。彼らの何気ない日常はなんてドラマチックなんだろう。もっとこの人の話を読みたい。2010/09/13
山一工房
2
「帽子回し」「ジョウ・ウィルソンの求婚」が素朴だけど良かった。2015/03/06
大和
1
オーストラリアのブッシュの男たちの愛すべき日常を描き出した小説。田舎者たちの粗野な中にもユーモアのある生活に、憧れさえも抱いてしまう。2010/11/08