出版社内容情報
世界文学の厖大な宝庫を前にして途方にくれる読者のために,モームが書いたやさしい読書の手引き.「読書は楽しみのためでなければならぬ」また,「文学はどこまでも芸術である」といった自由な見方によって数々の世界の名作が案内される.イギリス文学,ヨーロッパ文学,アメリカ文学の3章.(解説=富山太佳夫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
115
この本と「世界の十大小説」は岩波新書でかつて読んだもので棚の奥から引っ張り出しての再読です。この本は岩波新書がこのホームページで見つからないので文庫本での登録です。モームは文学紹介をするのが好きで、ここに書いたほかにも「世界100文学」というシリーズもあります。イギリスとヨーロッパ、アメリカ文学ということに分けて紹介しており、ひと時代前の西洋文学の古典について説明されています。東洋文学は読むひまがなかったのでしょうね。2024/06/14
マエダ
82
モームの読書案内は名作古典が中心である。作品のファンだけにモームの視点で解説された本は読まねばとなってしまう。2017/09/12
ももたろう
49
モームによる読書案内。彼が書物の紹介に際し最も重視したこと。それは「楽しく読めるか否か」である。ここでいう「楽しさ」とは何か。それは技巧のみならず「私たちに共通な人間性をもっていること」であり「自分と直接関係のあること」を含むと言う。自尊心の膨らんだ人間、嫉妬に狂う人間、自己中心的な人間など、それは私達と無関係ではない。『利己心は人間の主動力であり、わたくしたちが逃れようとしても絶対に逃れることのできない唯一の特質であるーあなたが自分自身について知っていた方がよいあるものを小説から学びとることができよう』2016/12/19
ももたろう
35
読んだばかりだけど再読。真面目に読んでみたら、読みたい本リストに本が増えすぎました(笑)困ったなあ。この作品は『精神(人間性)に関心のある者であれば、だれにせよ、楽しく、かつ有益に読むことのできる書物のリストの提供』という言葉通りの作品。勧め方が絶妙でどれもこれも読みたくなる。特筆すべき点は、モームの言う「楽しく読めるもの」とは単なるエンタメ作品ではないということ。「我を忘れさせるほどの物語性」と「私たちの関心に直接関係するもの、人間に共通するもの」である。利己心、神、生と死、愛と憎しみ、などだ。2017/02/23
茉莉花
34
モームの読書案内。人に良書を薦める割には批判も多くて笑 でも、それだけ忠実に紹介してくれてるのだなと思うので彼の称賛の言葉も信用出来る!むしろ、こんなに(偉そうに)評価してるのだから彼の書いた本も読んでみたいものだ笑 本書を読んで何冊か読みたいと思える作品に出会えた。それだけでなくモームは傑作を生み出す作家になるには「創作本能と異常に激しい個性が必要」と論じており、個人的にはそのことが知れて嬉しかった。また、偉大な作家になるには高い学識は必要でなく生活も意欲が並外れて旺盛であることが意外だった(≧∇≦)2016/06/11