出版社内容情報
『新著聞集』の話を大胆に脚色した「茶碗の中」をはじめとして、日本各地に伝わる伝説や怪談を再話した9篇からなる「古い物語」と、ハーンの死生観・哲学的思想が顕れる「草ひばり」「露のひとしずく」など11篇の随筆がからなる小品集。『怪談』と並び、純化揮一された密度の高い名作と謳われる。(解説=円城塔)
【目次】
古い物語
幽霊滝の伝説
茶わんのなか
常 識
生 霊
死 霊
おかめのはなし
蝿のはなし
雉子のはなし
忠五郎のはなし
ある女の日記
平家蟹
螢
露のひとしずく
餓 鬼
いつもあること
夢 想
病のもと
真夜中に
草ひばり
夢を食うもの
訳者解説……………平井呈一
解説……………円城塔