岩波文庫
新アラビヤ夜話

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 126p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003224267
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

近代のイギリス文学に怪奇な「戦慄」の味わいを付け加えたことは,スティーヴンスンの幾多の功績のうちの特筆すべき部分である.この「戦慄」によってイギリス文学は平凡なマンネリズムを脱して,進んで世界の文学をリードするにいたったのである.スティーヴンスンの「戦慄」はこの「新アラビヤ夜話」に始まるのである.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クナコ

16
初読。スティーヴンソンは「ジキル博士とハイド氏」既読。本書は著者の初期作で、名高い「千一夜物語」に似せた形式で書かれているとのこと。本来7つの短編で成り立つそうだが収録は3つのみ。うち一つは未完とも言える。ヨーロッパの都市で奇妙な事件に巻き込まれた三人の意気地無し男たちの物語。第一印象は、疲労困憊。それぞれの主人公たちにはヒロイックな性質は全くなく、不相応に自分を上等だと思い込んでおり、周りに振り回される様が情けない。彼らが方々で脅かされドギマギしながら行動する様に、現実的だが意地悪な滑稽さがあった。2019/02/20

aki

6
アラビアンナイトかと思って買ったら違ったけど、これはこれで面白かった。聖職者(学者?)が素晴らしい宝石を手にしたことで人間らしさや俗っぽさがみるみるうちに現れてきてるところとか、現代でも似たようなことがありそうだなと思った。2016/04/28

qoop

5
抄訳だった… 光文社版で読むべきだったかな。独立して読んでも無理はない連作短編集なのだが、チョイスが今ひとつピンと来なかった。〈帽子箱の話〉〈若い僧侶の話〉はまだ面白く読めるが〈醫師と旅行鞄の話〉は前日譚がないとオチが弱くて辛いのではないか。あるいは最後の物語が欲しいと思ってしまう。ここだけ訳出したのは不条理な状況設定を味わうためだろうか。刊行当時の著者の受け入れられ方が気になるところ。2018/03/09

おにぎり大好き娘。

4
神保町の古書店で何の気なしに選んだ本。1934年から1度の改版も無いようで旧仮名・旧字体なので読むのに難儀だが調べ調べ最後まで読む。7編ある内の3編の収録となる様で残念。岩波文庫で残りを読むには第二巻の方が「南海千一夜物語」として出版されているのだが困った事に売切れ本。重版されるのを待つか、また、ひょっこりどこかの古書店で見つけるか、どっちが先になるかな。2017/03/04

たくぞー

0
アダムがリンゴを取るように、神学者は宝石を取ったわけか…とても人間らしい。2021/02/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/127318
  • ご注意事項