出版社内容情報
「終生の野外自然観察者」を自認していたイギリスの博物学者ハドソン(一八四一―一九二二)は,自然破壊の波がひたひたとおしよせる自らの生地=パンパの草原ラ・プラタに深い愛情を注いで,そこに生きる様々な動物たちの生態を鮮やかに描き出す.研究者としての鋭い観察眼と作家としての豊かな想像力とが織りなす希有の博物誌.
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
9
1892年初出。動物の習性(3頁)。パンパズの眺めは単調(14頁)。でもそれがいいところかもしれない。ピューマはおくびょうな動物(39頁)。イメージとは違うのだな。鳥は本能的に人間をおそれる(89頁)。してみれば、烏はクルマが近づいて行っても逃げないな。クルマをなめているよ。ラ・プラタにはバッタのゾニオポダ・タルサタという大きな美しいのがいる(131頁)。褐色や緑色の肢、後翅は真紅と鮮やかな感じ。著者が動物を仔細に観察しているのがよくわかる本。色彩と装飾のウォーレス博士とラスキン『粗野なフロンド』で石を→2013/10/03