岩波文庫<br> エマ〈下〉

岩波文庫
エマ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003222256
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

美しく,聡明で,裕福で…あらゆる資質にめぐまれた21歳のエマ.地域社会に女王のように君臨する彼女が,自分を敬慕する若いハリエットの縁結びに乗り出した.しかし….のどかに流れる村の日常のあれやこれやとともに,あやまちや失敗に直面して次第に変化してゆくエマの心理を余すところなく描きだす.(全2冊)

内容説明

急な知らせにフランクはエンスコムに戻り、舞踏会は中止に。落胆しながらも、はたして私はフランクに恋しているのか、と自問するエマ。ミセス・エルトンやジェーンも巻き込んで、ハイベリーの人間模様はこれまでにない複雑さを帯びる。作者はエマを「私以外は誰も好きにならないような女」だと評したというが…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ピンガペンギン

24
下巻は急に面白いと思えなくなった。エマは作者が「私以外は誰も好きになれないような女」として造形されている。自分に正直なエマ。だが「きわめて自己愛が強い」といって批判される程だろうか?話自体を楽しめなかったが、私は、エマを決して嫌いではない。後書きでイギリスの階級が、次第に婚姻を含めて混合していく時期だったと知った。作者は主人公の父親に「結婚しない方がいいよ」とか「結婚したミスーはかわいそうに、結婚せずにここにいればよかったのに。」と何度も言わせている。オースティン自身が一度も結婚してないので結婚に→2024/11/21

フェリシティ

22
「誰が何と言おうと、私はこの小説が好きよ!」という気持ちで満たされております、今。期待通りエマとミスター・ナイトリーがくっついて良かった。エマを13歳の頃から好きだったなんて!ミスター・ナイトリーの、エマを想う愛情に溢れた振る舞いが本当にステキでした。最初はどうしても好きになれなかったエマも、今では大好きな主人公。「高慢と偏見」のエリザベスとミスター・ダーシー以上に負けず劣らず理想的な2人だわ^^ハイベリーの人々のささやかな事件やニュースを巧みに面白く読ませるオースティンはさすが。間違いなく名作です!2012/10/04

まふ

20
ハリエットはその後フランクやナイトリーにもエマから唆されたりしてその気になり、迷惑を被るが結局フランクはジェーンフェアファックスと、ハリエットはマーチンとそしてエマ自身はジョージ・ナイトリーと目出度く結婚する。エルトン牧師の妻が押しつけの強い独善的な女性で、この女性の存在がこの物語を面白くさせた。この作品がジェーン・オースティンの最高傑作とされるらしいが、イマイチピンと来ない。2022/05/26

きのこ

19
ガーディアン必読70下/1000 上巻からは想像もつかない展開&結末。エマ、よかったよかった。女性の(決断の)権利を通して新しい男性像をジェーン・オースティンは浮き彫りにしたかったのだろうウンウン にしても19世紀のイギリスってこんなに頻繁に他人の家に立ち寄って、挨拶したりお茶したりしてたのかね。迷惑な話だわ。さすがJ・Aの最高傑作、非常に面白かった。挫折した「高慢と偏見」も読むべきだったかも。2018/11/19

壱萬参仟縁

14
エマは、「克己心を養ったり、自分の義務を考えたり、たしなみを身につけたりすること、他人の疑惑を避けるために努力を払い、健康と信用を守り、心の平穏を回復する(略)ことが、わたしがこれまであなた(=ハリエット)に押しつけてきた目標なのよ」(23頁)。高いハードルだな。高貴な女性の理想は恐るべし。社交界に対する田舎暮らしの対比(36頁)。人生の舞台が違いすぎるのだろう。「ジェーンは家庭教師としてミセス・スモールリッジとやらのところへいくばかり」なのに、思いやりがないと嘆く(234頁)。対面だから思いやりが前提。2013/09/23

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