岩波文庫
蜂 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 170p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003210833
  • Cコード C0198

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ksk

2
陪審員制とデマゴーグの関係性に関する皮肉が描かれている。喜劇であり、皮肉が多いので古代ギリシャに関してかなり詳しくないと笑えないようになっている。例えるなら、海外の人が夏目漱石の吾輩は猫であるを読んで諧謔の部分が理解できないみたいな感じである。2018/09/05

星屑の仔

2
国家のために従事することもなく、ただ他人を攻撃することを生業としている市民を「蜂」に例えた。その蜂は正義心をむき出しとする裁判でもっとも攻撃性とともに滑稽味すら増す……、作者はそんなことを伝えたかったのではないか。当時の国家と国民を風刺した作品であることは間違いないが、相変わらず途中で挟まってくる作者の直接的な主張「パラバシス」がうるさい。そもそも作品内で国民を「蜂」に例える描写がなく、ただパラバシスで唐突に「国民は蜂である」と直接的に語りかけてくる。もっと作品内で上手に表現できないのだろうか。2017/08/22

v&b

0
娯楽に、となめてかかったら難物(に感じた)。固有名詞、時代背景もあるだろうが、喜劇と悲劇の違いもあるか。2016/08/26

ゆかっぴ

0
紀元前の喜劇。当時の相当いい加減な裁判のしくみを題材にしています。とってもあくの強いお父さん、身内にいたら困ります。2014/11/23

鵜殿篤

0
まあ、端的にいって、あまりおもしろくない。喜劇ということだけれども、くすりとも笑えない。それは作者のせいでも訳者のせいでもなく、作品と読者を隔てる時間のせいだろうとは思う。作品の背景となる習慣や固有名詞が体感的に分かっていれば、げらげら笑えたのかもしれない。アイスキュロスやエウリピデスの悲劇が時を超えてもやはり悲劇であるのに対して、アリストパネースの喜劇がまったく笑えないのは、少々興味深い現象ではある。2018/11/11

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