岩波文庫
朝鮮詩集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 230p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003207215
  • NDC分類 929.1
  • Cコード C0198

出版社内容情報

「野の花のこころさながら この国に生へる詩人 ひとり咲きひとり朽ちつつ 偽らぬうたぞうれしき」(異河潤「野菊」).二十世紀初頭から四十年余にわたる歴史の不幸に抗いながら,植民地時代を生きた朝鮮人の精神史を直截に表わす珠玉の詞華集.韓竜雲・金素月・李光洙・李陸史等四○人一二○篇の詩を香り高い名訳で贈る. (解説 尹紫遠)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

122
1920年代に日本の大学への朝鮮人留学生だった詩人が多数。題が手術、実験室、井戸、歴史家など、ありきたりな美や感情に委ねない柔軟性と気取らない斬新な視点が気に入った。希望と虚無が混沌としていている点が自然な円運動に思われて一層美しい。この世の美しいものは全て円運動でできていると思う今日この頃。地球も愛も人も...。2020/02/16

KAZOO

61
朝鮮の詩集を韓国の金素雲さんが訳されたものです。この本を読むきっかけはやはりラジオ深夜便で、金さんのお孫さんであるシンガーソングライターの沢知恵さん(私はファンです)の話を聞いてのことです。あるとき沢さんが祖父の訳された岩波文庫の本を見てその中の詩のことばがよかったということでご自分の歌を作ったといわれて読んでみました。昔の言葉が多いと思われますが、読んでいて朝鮮の詩集というイメージはあまりわいてこないで普遍的な感じがしました。2015/06/30

あきあかね

20
 朝鮮の詩は何となく硬質なイメージがあったが、このアンソロジーを読むと、その詩情豊かな世界に惹かれた。 「いまはもう 乳色の雲も花の香もあとなく 鳩の脚染める銀糸の春の雨が 音もせで愁ひのやうに降りそぼるばかりー」「朝な朝な わたしはその人に行逢ふ、 うつくしく浄らなその人に。」 こうした繊細で優美で清浄で、どこか寂しさや切なさを湛えつつ、身近な事物を捉えた作品もあれば、千年の時を経た樅や白樺の林の悠久、夜空を絶えず流れゆく銀河の宏遠など、はるけき世界を描く壮大な詩も見られ、その豊饒さを知ることができる。2023/05/15

双海(ふたみ)

13
序文:島崎藤村。佐藤春夫、高村光太郎、藤島武二、棟方志功らもかかわる。「アジアの命と誇とはその詩心の深さにある」云々という春夫の文。本書の詩人の多くが、日本の大学(例:早稲田大・東洋大・青山学院大・日本大・法政大・同志社大・明治学院大など)を卒業または中退した経歴をもっています。ふーむ・・・。2015/08/27

ユ-スケ

3
んんん~硬派っ 時代なのかもしれないが、やはり日本と朝鮮の土地、人種、文化の違いが詩にも表れているような・・ 完結で引き締まった描写 嫌いじゃありません いやむしろ好きかも2017/09/28

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