出版社内容情報
中国四大奇書のひとつとして知られる「金瓶梅」は,明の万暦中期(16世紀末)に書かれた全100回の長篇小説.物語の舞台は山東.時代は徽宗治下の15年間.西門慶という好色一代男を中心にして,世態人情,市民生活の万端をいきいきと写し出したところに,この作品のおもしろさがある.毎巻10回ずつを収める.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
屋根裏部屋のふくろう🦉
2
この当時から中国では精力剤が使われていたようで、御多分に洩れず好色西門慶もこちらのお世話になっていたんだね。原文にそうあるのか翻訳者の「技」なのかは知らねど、「笛の吹き方」「しゃがみこむと、笛の品定め」なんて奥ゆかしく味のある表現ですな。 さて藩金蓮、泥酔の西門慶に精力剤を4倍も飲まして西門慶悶絶。結局西門慶は命を落としたのだが(同時に呉月娘が出産す)、問題はその後。元々金と権力で繋がっていた人たちなので、早くも綻びが見えはじめる。妾たちの動きも怪しくなってきた。2021/12/05