出版社内容情報
朝倉先生のあとを追って上京した次郎は先生が主宰する「友愛塾」の助手となり、自己を磨く充実した日々を送る。やがて二・二六事件が勃発、軍部の力はさらに強まり……。朝倉先生の自由主義的な教育理念や哲学が、青年次郎にどのような精神的成長をもたらすのか。永遠不滅の教養小説最終巻。(解説=原彬久)(全五冊)
内容説明
朝倉先生のあとを追って上京した次郎は先生が主宰する「友愛塾」の助手となり、自己を磨く充実した日々を送る。やがて二・二六事件が勃発、軍部の力はさらに強まり…。朝倉先生の自由主義的な教育理念は次郎にどのような精神的成長をもたらすのか。永遠不滅の教養小説最終巻。(全五冊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しん君
5
上京して三年半経過。朝倉先生が開いた青年塾を手伝う次郎。しかし軍国主義の時勢には逆らえず、最後は休塾へ。それにしても怒りや短気に恋煩いと平常心を保てない次郎はまだまだ青い。二十歳位なら当然ではあるが。大河無門のように上には上がいることに気付けて良かったのではないか。道江のその後が気になる。拝読のきっかけは映画だったがTV放送当日に停電し、結局観れず仕舞い。2024/12/05
いとう・しんご
5
次郎物語は小学生時代の愛読書。数年前に4部まで青空文庫で読んで、5部だけ図書館で借りて読みました。この小説の魅力は、著者の描写やストーリーテリングの冴えもあるんですが、それ以上にその思想や人生観にも強く心を掴まれ、それが一番、前面に出ているのが本巻。僕自身の原点にある本だと、改めて実感。今時の人はほとんど読んでないだろうけど、この5巻だけでも読んでみて欲しい。2021/10/24
ひでお
4
次郎物語完結・・・とおもったら、この作品は、未完だったのですね。何度も読んでいるのに気づいていませんでした。 戦争の足音が聞こえて、2.26事件が起こり、自由な生き方ができない時代の緊迫した雰囲気を見事に描いています。同時に、少しぎこちないながらも恋に悩む主人公は何度読んでもじれったい気がします。続きを読んでみたいところですが、そうもいかないので、自分だけであれこれと想像してみたいですね。2021/03/14
しゅんどーん
2
朝倉先生の開いた友愛塾で助手として働きながら、次郎は自由主義的な思想を育んでいく。第三部までとはまったく別の作品と思えるが、「愛を求めるのではなく愛を与える人になりたい」という願いは、朝倉先生のもとで達成されたのかも。お鶴ちゃんはどうしたのか。2023/09/29
icelandblue
0
意外に面白い2023/10/04
-
- 和書
- 微積分学のエッセンス