出版社内容情報
織田信長を弑逆した悲劇の武将を描いた史伝文学.橋川文三「小泉三申論」を併載.(解説=宗像和重)
内容説明
本能寺の変で、主君・織田信長を弑逆し、たちまちに敗死した武将明智光秀。その数奇な一生を描いて世に問うた、明治以後に書かれた初の伝記。反骨の史伝作家・三申が、蹶起せざるを得なかった悲劇の叛臣・光秀への敬慕、哀憐の情を、漢籍、日本古典を踏まえた達意の文章によって熱く語る。橋川文三「小泉三申論」を付す。
目次
家系及び六年の周遊
光秀と朝倉義景
光秀、信長に仕ふ
坂本拝領及び惟任氏
新領地における恩威
波多野征伐
明智氏の盈満
織田信長
武田征伐
饗応司及び死刑の宣告
能条畑の叛旗
本能寺の襲撃
京畿の仁政
山崎の役