出版社内容情報
発想ひとつで視界が変わる――作家から科学者まで、たった数ページの宇宙たち。随筆の魅力に出会うとっておきの40篇。(解説=千葉俊二)(全三冊)
内容説明
「私は一つの星を拾ったという事に微笑むのだ」(荻原井泉水「星を拾う」)。―人生を映し、見える世界をふと変える、たった数ページの小宇宙たち。作家・詩人から科学者まで、随筆の魅力に出会う、とっておきの四十二篇を精選。
目次
1 サフラン
2 ウッチャリ拾い
3 遍路
4 飯待つ間
5 文学とは何ぞや
6 変な音
7 末期の眼
8 具象以前
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
119
最近岩波文庫は近代日本文学などのアンソロジーを出しましたが今度は日本作家による随筆集を3巻にまとめてくれるようです。この第1巻には8つの分野に分けて鴎外の「サフラン」から始まり、朝永さんの「鏡のなかの世界」まで全42編が収められています。わたしは分野で「遍路」と「文学とは何ぞや」の中にある随筆が楽しめました。いくつか読んだものもあるのですが。2016/05/13
まさむ♪ね
45
作家、詩人、俳人、囲碁棋士、登山家、評論家、音楽家、画家、民俗学者、物理学者、心の夜空に散らばる全部で四十二の星をめぐる旅。すべては同じ日本語という言語で書かれ、随筆と銘打たれた文章のはず、それなのに同じ色、同じ手触り、同じ匂いのものは一つとしてない。桐の花の淡紫色とカステラの粉っぽい黄の鮮やかなコントラスト、長閑な潮の流れの中にあって異彩を放つウッチャリ拾い先生の聖なる光、隣室から夜な夜な聞こえてくる妙な音、死をみつめる鋭い眼、一片の浅草紙、一粒の雨、雪ひとひら、それぞれがそれぞれに味わい深い小宇宙。2016/08/07
ピンガペンギン
23
40編の短い随筆。斎藤茂吉「遍路」熊野古道で会った大阪の青年から慰めを得た筆者。四国遍路の不思議なエピソードもあった。久保田万太郎「春深く」昨年、俳句集を読んだ。久保田万太郎の文章は、やはり素敵だった。この作品の内容は微妙だが。大町桂月「予が四十歳」40歳で何者にもなってないと嘆く文章に心をうたれた。永井荷風「枇杷の花」も印象的。各作品の発表年月がわかりにくいのが残念だった。2026/01/30
うた
13
瀟洒な随筆選集。鴎外や漱石、子規たち文人だけでなく、朝永、湯川、中谷ら学者たちのエッセイが選ばれているところがいい。寺田寅彦のものは浅草紙からエマーソンやラスキンに話が及ぶ著者の発想の柔らかさが思われるし、朝永さんの鏡に関する素朴な疑問と議論も興味深い。呉さんの囲碁談義も楽しい。教養ある専門家の懐の深さよ。2016/04/17
てつや
10
湯川秀樹の「具象以前」に、ちょっと涙目になる。 「ムダに終わってしまったように見える努力のくりかえしの方が」「ずっと深い大きな意味を持つ場合があるのではないか」。 心に沁みてきます。 朝永振一郎の鏡の話は懐かしかったなぁ。。。2016/11/21




