出版社内容情報
昭和13年，渡欧の機会を得た弥生子は，上海からエジプトまでの寄港地や，滞在地イタリア，イギリスの諸所をめぐって文化の根源を探り，日々の生活を楽しんだ．約1年後，戦争の動乱で帰国するまでの貴重な記録．（解説＝加賀乙彦）
感想・レビュー
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hitsuji023
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序文に「学ぶことは人間に課せられた運命的な課題である」から始まるところからして非常に真面目な旅行記である。よくある旅の恥は書き捨て的なエピソードとかグルメなどの話が読みたいならこの本はお勧めしない。NHKのドキュメンタリーを本にしたような感じ。時間をかけてゆっくりと、昭和１３年ごろの世界を一緒に旅する感覚で読む本だ。上巻はやっぱりエジプトが歴史を感じられてよかった。逆にイタリアは画家などの芸術的知識がないと理解できなかったので読むのが辛かった。2022/04/26
