岩波文庫<br> 青年の環 〈4〉

岩波文庫
青年の環 〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 847p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003109168
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0100

出版社内容情報

舞台は日中戦争下の大阪.市役所に勤め部落更生事業に打ちこみつつ左翼運動に関係する矢花正行と,政治運動から脱落した友人大道出泉を対極の主人公として,政治関係や社会関係,友人・女性・家族関係等が細緻に描かれてゆく.全体小説をめざし,二十三年の歳月をかけて完成した八千枚の長篇. (解説 篠田一士)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

2
正行が抱える問題は上司達、というよりもいかにも日本的と感じさせる事なかれ主義に阻まれて袋小路に陥っていくようだ。対照的に、出泉の方は自らの家に纏わる秘密の正体に着実に近付きつつある。正行の母よし江が金策に奔走する姿がサイドストーリーのように置かれているが、読んでいるこちらが悔しくなってくる程上手くいかない。それでも折れないよし江を支えるのが信仰であり、この問題は作中の裏の主題ともいえるもののようだ。2024/10/07

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