岩波文庫
長塚節歌集 (第22刷改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 211p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003104026
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0192

出版社内容情報

もろこしの穂ぬれ吹き越す秋風の寂しき野辺にまたかへり見む――歌人長塚節は子規の指導を受け,その没後,左千夫,赤彦,茂吉らとともに活躍した.田園風物の写生より入り,ついに人生悲哀の極致を歌ったその歌風は,主情的な左千夫と対照をなしている.全作品より819首を選び,巻末の評伝的解説は得がたき手引書となっている.

感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

92
「馬追虫うまおひの髭ひげのそよろに来る秋はまなこを閉ぢて想ひ見るべし」といった歌で有名な長塚節の歌集。自分が目で見たものを歌に定着させることを目指した歌人で、自然を詠んだものは繊細な叙情を感じるものが多い。当時不治の病だった結核感染したことが分かってからは、悲痛な胸の内を歌に詠むようになる。それでも自分の運命を受け入れ、自然を末期の目で見つめなおした歌には、この歌人の気高い生き方が反映されていると思う。「小夜ふけてひそかに蚊帳にさす月をねむれる人はみな知らざらむ」2014/06/15

双海(ふたみ)

10
齋藤茂吉による詳細な解説があります。「やはらかに繁き林が梢よりほがらほがらと春は去ぬらむ」「いにしへの近江縣は湖濶く稻の秀國うつそみもよき」2014/03/01

剛田剛

1
・菜の花の乏しき見れば春はまだかそけく土にのこりてありけり ・黄昏の霧たちこむる秋の田のくらきが方へ鴫なきわたる ・馬追虫の髭のそよろに来る秋はまなこを閉ぢて思ひ見るべし あたりは記憶にとどめる価値があると思ったが、単純素朴に過ぎて自分にはあまり馴染まなかった。万葉集を重視することに異論はないが、正岡子規的なものは昔から好きになれぬ。2019/08/07

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