出版社内容情報
『イソップ寓話集』を，江戸時代の人々と同様にやさしい古文で読み，浮世絵師描くところの挿絵とともに楽しむ1冊．付録の『絵入教訓近道』など豊富な資料を集め，日本における多様なイソップ受容をたどることができる．
内容説明
「イソップ寓話集」は、江戸初期以来、各種の木版本『伊曾保物語』の出版により広く日本にも普及した。「イソップ寓話集」を、江戸時代の人々と同様にやさしい文語文で読み、浮世絵師描くところの挿絵とともに味わう一冊。付録の『絵入教訓近道』など豊富な資料を集め、日本における多様なイソップ受容をたどることができる。
目次
伊曾保物語上巻（本国の事；荷物を持つ事；柿を吐却する事 ほか）
伊曾保物語中巻（イソポ、子息に異見の事；エジットの帝王より不審返答の事；ネタナヲ、イソポに尋ね給ふ不審の事 ほか）
伊曾保物語下巻（蟻と蝉との事；狼と猪との事；狐と鶏との事 ほか）
付 絵入教訓近道（蟻と蝉のはなし；狐と鶏のはなし；人と河童のはなし ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AR読書記録
2
そういえば読んだことなかった古典シリーズ。全てが動物教訓物語、ではなくて、半分くらいまでがイソポさんのとんち物語だったのは驚き。また“教訓”も、馬鹿にはなにをいっても通じないよとか、悪人を改心させようとしても無駄だとか、けっこう身も蓋もないものが含まれていて意外。もとのイソップ物語もちゃんと読んでみねばだなあ。付録の『絵入教訓近道』の絵がなかなか面白くて、特に着物の柄。狐の着物は「コンコン」という文字が柄になってたり、狼の着物が足跡柄だったり、金持ちは小判柄だったり。見飽きない。2014/07/20
あにこ
1
宣教師の伝えた「イソップ物語」が、当時の言葉で語り直されている。文語といえど近世なので非常に読みやすい。民草を啓蒙するための教訓話という側面が強いためか、しゃっちょこばっていない。特に動物寓話はユーモラスに語られており、読み物として十分楽しい。しかもその教訓は現代の我々にもほとんどそのまま通じるのである。古今東西、人間の考えることなんてほとんど変わらない。『土器、慢気を起こす事』『理非の論は其の人に依るといふ喩へ』などが特に印象に残った。 2019/05/24
xin
0
素朴な文語の訳文。
naniwoyomu
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おすすめ。 #興味深い #ユーモア
