出版社内容情報
江戸中期に奉行職を歴任した根岸鎮衛(一七三七‐一八一五)が同僚や古老の話を書き留めた随筆集.猫が人に化けた話,安倍川餅の由来,塩漬にされた河童の事,墓から死人が生返った話等々,珍談・奇談を満載した世間話の集大成である.カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館所蔵の唯一の完本を初めて翻刻.「耳嚢副言」と総目録を付す.
内容説明
墓から死人が生き返った話、人の言葉をしゃべる猫や巨大な蟒(うわばみ)の事等どこから読んでも面白い江戸の世間話集。中には虚偽の噂話や脚色した話も含まれているが、かえって当時の旗本から庶民までの生き方・考え方がわかって興味深い。巻四~巻七を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いきもの
4
やはり面白い。当時の価値観が垣間見えるなかで、突拍子もない話もおり混ざって良い。2016/02/25
ひーじー
3
3.5/5 二十数年ぶりの読了、その中巻です。ちょっと堅苦しく難解な江戸期の文語体を読み解くと、その向こうから様々な興味深い話が(脈絡なく)現れてきます。感動する話、笑える話、悲しい話、不思議な話、現代視点では荒唐無稽な話、ただのメモ書き等、本当にさまざま。こうしてみると、二百年経っても日本人の本質ってほとんど変わってないな、というのが実感。なお頻出する「当時」という言葉、今は「その頃」という意味ですが、当時は「当地」や「当家」の「当」と一緒で、「今、この時(just now)」という意味だったんですね!2023/05/01
シンドバッド
2
面白いの一言
澤水月
2
カラシで洗われたねこはどれだけ騒いだろう(笑)...徳川バンザイ話が減り、この巻から格段に面白い! 0905152009/05/15
h t
1
民間療法がうさんくさすぎるw2015/01/25