岩波文庫
菅原伝授手習鑑

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  • サイズ 文庫判/ページ数 125p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003024126
  • NDC分類 912.4
  • Cコード C0195

出版社内容情報

菅原道真左遷の史実伝説に取材し,その背後にあって時平の迫害に抗しつつ苦悶し憤死した幾多忠臣の血涙史を潤色した竹田出雲(1691‐1756)のこの曲は「仮名手本忠臣蔵」とならんで浄瑠璃史上の2大傑作といわれる名作である.なかでも「車引の段」「寺子屋の段」等はあまりにも著名で,今日においてもなお舞台上に不滅の光彩を放っている.

内容説明

菅原道真の配流を題材に家臣梅王、松王、桜丸三兄弟の忠節を描く。「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」と並ぶ浄瑠璃三大傑作の一つ。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆぽ

13
2月大歌舞伎の加茂堤、筆法伝授、道明寺を観に行くにあたり、予習として読みました。旧字だけど七五調でリズムは心地よく、ある程度あらすじは知ってるので、8〜9割ぐらいは理解できたかと。寺子屋の前段を知ることで、寺子屋をより理解できました。主従関係は三代までと言われた時代のお話で、現代の感覚では納得し難いところはあっても、やはり三兄弟のそれぞれの運命とか、それぞれの親子の別れとか、そういう部分は普遍的なテーマで、道明寺、寺子屋の段はやはり泣けてしまいます。2020/03/02

nabe2511

12
去年の2月に歌舞伎座で前半の3幕を見ていたので大まかなストーリは知っていましたが今年2月東京国立劇場での文楽「寺子屋の段」に備えて予習読み。まさかの原作本とは知らずに図書館借りしたものだから1ページ目から江戸時代の漢字かな交じりの文章に四苦八苦。これは細かく意味を理解するより勢いで読み飛ばし雰囲気だけでもつかめれば御の字と開き直って何とか公演前日までに読み通し。当日は太夫の義太夫語りに乗っかると文字とは全く別の世界が目の前に広がることに改めてビックリ!予習のおかげで字幕を見ずに舞台に浸れました2021/02/24

絶間之助

3
今年の歌舞伎研究会三田会のせりふ名人会は、菅原伝授手習鑑の賀の祝を演ります。そこで文楽の原作を通して読んでみました。文章の量はさほど多くないのですが、旧かな、文楽ならではの言い回しの読解に苦労しましたが、ようやく読了。さすがに波乱万丈の展開、面白いですね。歌舞伎では寺子屋ばかり演りますが、原作では筆法伝授、道明寺の菅丞相を描くシーンに力が入っているのが分かります。歌舞伎の立役者が演じる松王丸より、主人公は菅丞相ですからね。それから寺子屋の前、菅丞相が、時平の陰謀が分かり、激怒するシーンの凄さ、第五の時平一2014/06/28

小心

2
知人に誘われ2月大歌舞伎で鑑賞してきました。予備知識ゼロで見ることの勿体なさを体感できました(笑)。大序大内の段の内容を読んで、ああそういう話だったのねーと納得。ストーリーを知った今、また舞台を見たいけれど歌舞伎座再開はまだ先になりそうですね。上演中止の間に次は「義経千本桜」を読んでおこう。2020/04/07

rouningyou

1
黙読では意味も判り辛く進まなかったが、音読したら場面が生き生きと想像できてきて、なんとか読めてきた。浄瑠璃三大傑作の一つだそうで、他の作品をあまりに知らないので比較できないが良く出来た話なのだろう。最後の悪人退治の場面なぞは、昔の人はさぞかしスカッとした見せ場なんだろうと思う。だがやはり現代人としては、忠節を貫くため我子を身代りに殺すなど封建的な道徳感には共感できない。何とか菅秀才、小太郎という二人の子供を両方とも助ける手立てを考えたいぐらいだが、この話ができて既に270年、そんなニーズはなかったようだ。2014/04/23

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