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岩波文庫
日本外史 〈上〉 (改訳)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 387p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003023112
  • NDC分類 210.1
  • Cコード C0121

出版社内容情報

『日本外史』(全二二巻)は,その対象を頼山陽の生きた武家時代にとり,平氏から徳川氏に至る漢文体の通史である.記述の範を司馬遷『史記』の「世家」にとったが,その巧妙な叙述は「穏当にしてその中道を得るが故に,朕兆(きざし)の眼に見えざることまでも逃すことなし」(松平定信)といわれ,とりわけその人物描写に生彩を放つ.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

12
○少し少し読み進めたので時間がかかりました。文章の韻律が良く、読んでいて楽しく、昔のベストセラーであることを感じれます。中学生の時に国語の先生に推薦されて読みましたが、あの時の方が夢中で読めたような気がします。多分色色知識を得て著者の考えと違う部分が増えたからかなと思いました。北条氏と楠氏、新田氏が面白く久しぶりに太平記を読みたくなりました。2020/08/19

denz

6
幕末志士の愛読書で、当時流行した「僕」とか「幕府」とか「勤王」とかの言葉が多く見られる。基本的には「勤王」史観だが、徳川の武家政権の正当化という意味もあるため、武家が権威としての天皇に忠義を尽くすという面は評価するものの、天皇自身が権力を行使(決断)する場面は錯誤が多く、暗に批判しているようにもみえる。あくまで武家が主体なのであり、北条氏への両義的な評価は、そのあたりが示されている。やはり徳川後期の最大の評価基準である「平和」が重要なのだろう。上巻は、源平から北条、楠、徳川の祖とされる新田まで。2012/01/27

アメヲトコ

4
源平から徳川までの武家の通史。基本的に軍記物に依拠した叙述で、現代からすると正確さには疑問もありますが、この近世の歴史観をうかがう上では大変興味深い内容です。徳川治下だけに新田氏を礼讃する立場で、それゆえ楠氏には同情的で、北条氏や足利氏には冷淡な書きぶり、とくに足利将軍は義満に始まるという見方などは南朝正統説の極北を見る思いがします。格調高い漢文調は読んでいて心地よく、山本夏彦翁が絶讃しただけはあります。2016/11/13

にゃん吉

3
結構前に、上中巻を読み、下巻の途中で力尽きていたのですが、先般、下巻を読了でき、いい機会なので、こちらも登録です。冒頭記載の引用文献の豊富さに圧倒されつつ読み始めると、経済、社会、文化に関する記述は皆無、ひたすら権力闘争、権力移転の過程が叙述されており(上巻は、武士の勃興あたりから南北朝の動乱あたりまでで、三百頁以上あります)、戦後の教科書で日本史を学び、親しんでいる者としては、これが歴史書?戦記物ではないかという印象を抱き、読み進めるのに苦戦しました。漢文体の叙述は格調高く、よいなと。        

まふ

0
ずっしりと読み応えのある見事な内容。平家のはじめから始まり、上巻は新田氏滅亡まで。平清盛、源頼朝、楠正成、新田義貞の事績などきちんと把握できていなかったが、これを読み漸く理解したというところ。漢文での表現は真に簡にして余韻を深々と味あわせるすばらしいものである。頼山陽の文才がなせる業か。あと中巻、下巻が残っている。先は長い。2003/07/10

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