出版社内容情報
「手に兎角の杖を把り 身に空華の衣を被り 足に亀毛の履を着け 口に無声の詩を吟ず」.常に貧を友とし,村童と交って遊戯に耽り,村女とともに野辺の若草を摘む.足れるを知り,歌人の歌および詩人の詩を嫌った良寛(1758‐1831)の詩集.規格にとらわれない自由で平易な詠みぶりの中に,その朴直素純な生活思想が横溢する.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
零水亭
41
五言詩が全体の約2/3, 七言詩が全体の約1/3で、禅僧にしては珍しく?五言詩がメイン、やはり日本版寒山ともいうべきでしょうか… 仏教の先達や法華経を詠んだ詩が多いですが、孔子、杜甫、李白、松尾芭蕉を詠んだ詩も含まれます。特に『論語』絡みの詩が意外と多かったのが印象的でした。 良寛さんと言えば、子供達との毱つきのイメージがあるがと思いますが、草相撲も含めて子供達との遊びを詠んだ詩も結構あります。2022/01/25
零水亭
13
越後のお國柄なのか、冬の詩にいい感じのものが多いと思います。2025/01/26
壱萬参仟縁
6
この間、新潟の寺を通り過ぎ、寺泊辺りの観光をしなかったので、本著を借りてみた。あそこはかなり田舎だった。信心深くもなるな。旧字体だが、ルビがあり、なんとか読める。人命は朝露に似たり(20ページ)。あー、無常。何度か、「人生一百年 氾として秋水の蘋(ひん)のごとし」(53ページ他)とある。秋水は、水上、となったのは56ページ。寺があんなにできたのは不思議だ。2013/04/13
零水亭
3
(結構前にお茶の水の川村書店で購入)もう手放してしまいましたが、禅僧の詩といえば七言詩が多いイメージでしたが、良寛さんは五言詩が多いな、日本版寒山か?と感じた記憶あり。購入した頃は七言詩の方が好きだったので、丁寧には読んでませんでした。最近は五言詩の方が好きなので、また入手したいです。
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