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岩波文庫
近世畸人伝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003021712
  • NDC分類 281
  • Cコード C0123

出版社内容情報

寛政2年刊,京都の文人伴蒿蹊(1733‐1806)の筆になる人物奇譚集.学者,遊女,僧侶,俳人,貧農,医者,きこり等々あらゆる身分,階層の人びとが,有名無名の別なくとりあげられ淡々たる筆致でみごとに活写される.三熊花願の俳味あふれる挿絵もまたその文章と響き合って読者の楽しみを倍加させている.巻末に校註者による伝記資料を付す.

内容説明

中江藤樹、貝原益軒、契沖、池大雅ら著名人から無名の乞食者まで故人となった約90人の伝記集。近世後期の第一級の文章と評価される。

目次

畸人伝巻之一(中江藤樹;貝原益軒 ほか)
畸人伝巻之二(三宅尚斎;僧鉄眼 ほか)
畸人伝巻之三(隠士長流;僧契冲 ほか)
畸人伝巻之四(柳沢淇園;池大雅 ほか)
畸人伝巻之五(並河天民;北山友松子 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿頭王

1
江戸時代の変人・奇人にまつわるエピソードを集めた奇書。現代の変人奇人は犯罪絡みや口先だけの人物が多いですが、この本に収められた変人・奇人は1つの人生観を貫き通した人物がほとんどを占めます。もちろん、彼らの生き方を真似したいとは思いませんし、理解に苦しむ人物もたくさんいます。それでも、自らの矜持を持って生きた彼らに尊敬の念を覚えました。情報過多の中で、自分の生き方すら決めることが出来ない現代人を見ていると、現代人よりも江戸時代の「畸人」の方が、よっぽど生を謳歌していたのではないかと考えてしまいました。2019/12/23

にゃん吉

1
教科書に載るような有名人から市井の孝子まで幅広く畸人を紹介。江戸後期頃の人を評価するモノサシが知れるようで興味深い。個人的な感慨ですが、本書で出てくる近江聖人中江藤樹が、本書を読む前にたまたま読んだ内村鑑三の代表的日本人でも紹介されていて、近世の畸人であり、さらには、キリスト者で愛国者でもある内村のメガネにかなう代表的な日本人でもあるかと、何となく興味深くありました。

ひろゆき

1
中江藤樹、円空など有名人から、主人の子を命懸けで守ったとか、酒呑みで植物の知識に満ちたとかなどの無名の(その地域では有名かも知れない)人々まで。奇人の意味が現代よりは幅広い。特記すべき人々くらいの意味か。現代訳がなく、読みにくいが、近世のものだから、さっぱりわからぬということもない。辞書引くこと多いが、載ってない言葉多数。2015/08/24

司書見習い

0
筆者が伝え聞いた奇人、有徳の人、趣味人等が各々エピソード付きで語られる。在野の人物も多く、当時の人々の営みを知ることができる。また、短歌、漢詩等も多く記されている。 古語、旧字で書かれているため、読み下すのは大変だが、この本を読み終わる頃にはすらすら読めるようになっているだろう。 個人的には、遊女某尼、山科農夫、隠家茂睡、並河天民の項が好き。詩歌の知識の不足を痛感した。2016/02/03

慶多楼

0
名文!真似したい言い回し多数。「毛髪の末をも吸わせばや」とかね。中高生の古文とか、この辺から始めれば読みやすいんじゃないか。2020/07/01

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