出版社内容情報
宗祇の高弟でその旅にも多くつき従い,自らも高齢に至るまで旅に明け旅に暮れた宗長(一四四八―一五三二)の『手記上・下』と『日記』を収める.この地からかの地へと都の文化を伝播しながら戦国乱世を渡り歩いたこの連歌師の日記・紀行文には,芭蕉などの泰平の旅行記には見られない生々しい生活の現実,動静が直截に描き出されている.
感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
19
15~16C。 地域は東海道が多い印象。 掛川~豊橋周辺。 時滋との閑談(70頁~)。 「一、獅子舞・猿飼・金たゝき・ 鉢たゝきのやうの類は、げには 手にしわざあり。哀まざらむには あらねど、是は世の中なにとなき 人のたすけもあらん。唯いかむとも せざらんは、世を侘人(わびびと) なるべし。癩病以下乞食いふにをよばず。 かはゆき者のかぎりなるべし」(72頁)。 かはゆき者とは、みじめな者(同頁脚注)。 世の中のたすけが必要なはずだが。2014/07/14
AR読書記録
2
仕事上の必要で入手したので読んでみたけど、やはり訳文なしで古文はきつすぎる... まずは前提となる知識がいろいり必要であった。宗長なにもの?とか時代背景とか連歌ってどんなふうに享受されてたの?とか。単に風流な遊びってだけでもない気がする。まts各地で請われて発句を送る宗長の役割とか。さしずめ人気司会者といったものなのか、あるいはファシリテーターとか? うむう... ところで、さらりと男色系(お稚児さん・若衆)の歌の出てくるのには(またわりとあけすけなのには)けっこう意表をつかれたです。2013/10/04
小槻図書大允
0
細川両家の乱について少しだけ書かれていたので読む。かなり、具体的に桂川の戦いの記事が出てくる。2015/11/30