出版社内容情報
主人公源氏の胸中に深く刻まれた継母藤壺への思慕を出発点として,栄光と寂寞の生涯を辿った四四帖.そして息子薫の世界を描く宇治十帖.始発から終末まで七十年余の時代を追うこの物語には王朝文化の粋が結集され,後世に絶大な影響を与えた.三条西実隆筆青表紙証本を底本とし,複雑な文脈を解きほぐす注を施す.
内容説明
「竹河」から「宿木」にいたる6篇を収める。いよいよ宇治十帖に入ったわけである。薫は自分の愛を斥けて淋しく死んだ八宮の姉姫君に対する慕情にさいなまれる。その思い出ゆえに妹姫君に思いをかけもした。そんな彼の前に一人の女性が現われた。浮舟である。
目次
竹河
橋姫
椎本
総角
早蕨
宿木
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
19
和歌を訪ねる旅⑤。大君「貫(ぬ)きもあへずもろき涙の玉の緒に長き契りをいかゞ結ばむ」 総角巻に出てくる歌です。大君はこの巻で死んでいきます。宇治十帖、苦手・・・。2015/08/24
そーだ
1
日本古典文学大系(底本は青表紙本系統の宮内庁書陵部蔵三条西家本)の縮約版。「竹河」から「宿木」までの六帖。「宇治十帖」は話の筋をあまり理解していないせいか、読みづらく感じた。登場人物もあまり好きではない。2013/07/01
MatsumotoShuji
0
再読2005/01/22
MatsumotoShuji
0
041102