出版社内容情報
今の日本は、先進諸国で大学進学の男女格差が最も大きい国だ。それはなぜなのか。学校の日常場面での「隠れたカリキュラム」やペアレントクラシー(親の教育期待・教育投資)に見られる男女間格差、大卒女性の学歴やスキルが低く評価される労働市場の問題など、国際統計を含む多彩なデータから社会のあり方を検証する。
内容説明
今の日本は、先進諸国で大学進学の男女格差が最も大きい国だ。それはなぜなのか。「隠れたカリキュラム」やペアレントクラシー(親の教育期待・教育投資)に見られる男女間格差、大卒女性の学歴やスキルが低く評価される労働市場の問題など、国際統計を含む多彩なデータから社会のあり方を検証する。
目次
第1章 海外では女性のほうが高学歴
第2章 「ジェンダー・トラック」と隠れたカリキュラム
第3章 ペアレントクラシーと学歴の経済的見返りにみられるジェンダー間格差
第4章 アメリカではなぜ大学進学率の男女逆転が起きたのか
第5章 「医学部入試不正問題」であきらかになったこと
第6章 未来はどうなる?
著者等紹介
中西祐子[ナカニシユウコ]
武蔵大学社会学部教授。お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科修了。博士(学術)。専門は教育社会学、ジェンダーの社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
44
新刊コーナーより。女は子どもを産むのが第一優先ーそんなことを堂々と言う政党まで登場してしまったいま、怒りよりも虚しさを感じます。当事者の政治への無関心が生んだ問題でもあるから…。女性の声が届きにくく、男性が女性を代弁する社会を変えるにはどうしたらいい?ーやっぱり教育ではないでしょうか。…そして団結ではないでしょうか。2025/07/03
Riko
2
図書館本2025/07/28
Ryosuke Tanaka
0
日本の高等教育における男女の進学格差は、ジェンダーロールや家族のケアに関する社会通念、教師‐子供間および子供‐子供間の文化(徒党を組みたがる“本能”)、雇用慣行とそれに伴う教育の経済的リターン、教育に投入される公的資金の少なさ(そして時折明示的な差別)が互いに支え合って成立しているということが落ち着いた筆致で議論される。その中で特に男性片働き・終身雇用を前提とした雇用慣行の是正による教育の経済的リターンの男女平準化がアクション可能なピースとして注目される。2025/08/09
takao
0
ふむ2025/07/08